あっくんと生きる

あっくんと生きる

「左心低形成症候群」と診断された息子の闘病記+親の感情

【情報共有】ドナルド・マクドナルド・ハウス ふくおかでの生活

あっくんの治療につき、ドナルド・マクドナルド・ハウスにはかなりお世話になっております。

ノーウッド・グレン手術時には、入院期間が出生直後から半年間ということもあり、超ヘビーユーザーでした ^^; ほぼ毎月利用していた頃が懐かしく思います。

更に、あっくんの肺動脈閉塞にかかる治療に伴い、現在進行系でも利用させていただいております。

そんな私達ヘビーユーザーだからこそ分かる、パンフレット等に書かれていない、細々とした生活ルール等があると思います。商業施設とは異なるやや特殊なハウスは、初めて利用する人にとって不安や戸惑う部分があるかもしれません。

そんな人達にとって少しでもお役に立つ情報を発信したいと思い、これまで執筆したハウスのパンフを引用する形とは違い、自身の経験から得られたより具体的な知見も盛り込む形で、本エントリの執筆に至りました。

なお、ドナルド・マクドナルド・ハウス 福岡ハウスでの生活の様子をブログに書くことについては、他の入居者のプライバシーを保護することを条件に、当時マネージャーに口頭で許可を頂いております(だいぶ前ですが汗)。

免責事項

本エントリに記載された内容は、あくまで投稿日現在の内容です。

運用ルール等は予告なく変更されると思われますので、ご了承ください。

もし齟齬が生じる場面があれば、コメント、あるいはお問い合わせフォームよりお知らせいただければ、改版いたします。

ここが、利用者皆さんにとって少しでも有益な場になれば幸いです。

当ブログの関連記事

ハウスの情報

www.akkun-ikiru.com

www.akkun-ikiru.com

www.akkun-ikiru.com

www.akkun-ikiru.com

あっくんが取材を受けたときの情報

www.akkun-ikiru.com

www.akkun-ikiru.com

ハウスの写真の掲載については、利用者個人のプライバシーを配慮した上でOKとの許可を頂きました(1年以上前ですが)。

連絡先

www.dmhcj.or.jp

SNS

ブログ

BLOG|公益財団法人 ドナルド・マクドナルド・ハウス・チャリティーズ・ジャパン

※2017年5月以前のブログは引っ越し前のものでしたが、既に閉鎖されたようです。あっくんをご紹介頂いた記事は、見られなくなっています笑。Goodleキャッシュはもちろん、魚拓にも引っかかりませんでした ^^;

※本ブログ投稿日現在、新しいブログになってからの福岡ハウスの更新はまだ無いようです。

Facebook

財団のアカウント

www.facebook.com

Twitter

財団のアカウント

twitter.com

ふくおかハウスのアカウント

twitter.com

※こちらは積極的に更新されているようです。

ふくおかハウス WISHリスト

一覧

ハウスでは、施設利用者のための生活品の一部の寄付を募っています。もしご家庭で眠っているものがあれば、ハウスに寄付すると、確実に役に立ちます。

※利用者としても、レジ袋は助かります。

  • スーパーのレジ袋
  • 台所用スポンジ
  • 泡タイプ漂白剤(きっちん泡ハイター等)
  • 消臭スプレー(ファブリーズ等)
  • しょうゆ
  • 砂糖
  • 食用油
  • インスタント食品・缶詰
f:id:MoriKen254:20180607002014j:plain


送付先

  • 住所:〒813-0017
        福岡市東区香椎照葉5-1-2
  • Tel. 092-692-2031

基本事項

f:id:MoriKen254:20160909000006j:plain
ハロー!わたし、ロナルド…ではなく、この国ではドナルドでしたね!


料金

宿泊費
  • 1,000円/1人1泊
    • 1人が2泊すれば、2,000円/1泊 x 2泊 = 計2,000円。
    • 3人が3泊すれば、3,000円/1泊 x 3泊 = 9,000円。
    • 途中人数が増えたり減ったりすれば、その時の人数で会計する。
リネン代
  • 127円/1人1泊
駐車場代
  • 300円/1泊

利用可能期間

連続最長利用期間
  • 2週間/1回
    • 例えば、2018/5/15(火)にチェックインをしたら、2018/5/29(火)にチェックアウトするのが最長利用ケース。
    • その間部屋に不在になれるのは1日のみ(だったような?)。事前に受付に申し出る。
2週間以上利用したい場合
  • 病気によっては2週間の利用では足りない場合があります。
  • その場合でも、2週間で必ず1度退去する必要があります。
  • 退去して1週間後を初日として、部屋に空きがあれば再度2週間利用することができます。

利用条件

福岡市立こども病院の患者あるいはその家族

  • 本条件を証明するために、病院の看護師から証明書にサインをもらう必要があります。

優先順位

  • 手術等、切迫した理由がある方が優先順位が高いです。
  • 長期入院はしているけど直近に手術は控えていない状況で、希望者が多い場合には利用できないことがあります。

設備・アメニティ等

部屋数

  • 個室は16部屋あります。
    • 基本は2人用ですが、1部屋だけちょっと広めのお部屋があるらしいです。
    • ベッドが足りない場合、追加でベッドを入れることができます。
f:id:MoriKen254:20180606122623j:plain
この折りたたみベッドはおとーちゃんの御用達です笑。


室内設備(2人部屋)

寝具関連
  • ベッド x 2
  • デスク・椅子 x 1
  • サイドテーブル x 1
f:id:MoriKen254:20180606123758j:plain
広めのツインルームといった雰囲気です。


バス・洗濯
  • ユニットバス
  • ハンドソープ(共有倉庫より補充可)
  • トイレットペーパー(共有倉庫より補充可)
  • 水切り用バスマット
  • 洗濯物入れかご
  • 室内干しスタンド
  • クローゼット
  • バルコニー
f:id:MoriKen254:20180606124614j:plain
一般的なユニットバスです。


その他
  • エアコン
  • BOXティッシュ(共有倉庫より補充可)
  • ゴミ箱 x 1
  • ゴミ箱用の袋(共有倉庫より補充可)
  • 利用者連絡帳 x 1
  • ペン x 1
  • 壁掛けカレンダー
  • CDラジカセ(←懐かしい!!!)
  • ※お部屋にテレビはありません。
f:id:MoriKen254:20180606124631j:plain
ミッフィータッチのキャラがちょいちょい出てきます。
f:id:MoriKen254:20180606165147j:plain
連絡帳を見ると、他の利用者のメッセージが見られます。


キッチン(主なもの)

家電関連
  • ガスコンロ
  • 電子レンジ
  • オーブントースター
  • 炊飯器
  • 電気湯沸かし器
  • 冷蔵庫・冷凍庫
    • 部屋ごとに使えるスペースが割当てられています。
    • 以前は共用冷蔵庫もあったのですが、今はないようです。
f:id:MoriKen254:20180606125102j:plain
キッチンは5セットあります。5家族まで同時に作業できます。
f:id:MoriKen254:20180606125222j:plain
冷凍庫と冷蔵庫が1区画ずつ割り当てられます。自分の部屋のシンボル動物のシールが貼られたスペースを使うことができます。


キッチンツール
  • まな板・包丁
  • キッチンバサミ
  • さいばし
  • フライパン
  • なべ・ふた
  • 給湯ケトル
  • ボウル
  • ざる
  • おたま
  • ピーラー
  • ターナー
  • おろし金
  • 缶切り
  • 計量カップ
  • キッチンスケール(アナログ)
  • おぼん
f:id:MoriKen254:20180606130119j:plain
大抵の料理はできるとおもいます。


食器
  • 書く必要がないほど基本的に何でもあります。
  • よほど特殊な盛り付けを希望しない限り、事足りるでしょう。
f:id:MoriKen254:20180606130336j:plain


消耗品
  • ラップ
  • キッチンペーパー
  • アルミホイル
  • 食器洗いスポンジ
  • ビニール袋
f:id:MoriKen254:20180606125115j:plain


共用調味料(常駐)
  • 塩・コショウ
  • 砂糖
  • しょうゆ
  • サラダ油
f:id:MoriKen254:20180606130724j:plain


その他
  • 食品庫
    • 部屋ごとに使えるスペースが割当てられています。
  • ふきん
  • 寄付された食材(何があるかはお楽しみ)
f:id:MoriKen254:20180606131054j:plain
f:id:MoriKen254:20180606131102j:plain


共同スペース

ダイニング
  • テレビ
  • 4人がけテーブル x 4セット
f:id:MoriKen254:20180606154524j:plain
ダイニングはキッチンと隣接していて広い。


リビング
  • テレビ
  • DVDプレーヤー
  • ソファ
  • おもちゃ
f:id:MoriKen254:20180606164633j:plain
ダイニング以外にもテレビが見られるスペースがある。
f:id:MoriKen254:20180606154753j:plain
ダイニングに隣接したキッズスペースあり。


洗濯スペース
  • 洗濯機 x 4 (1回200円)
  • 乾燥機 x 4 (無料)
    • 朝は混み合います。うまく調整して昼間・夜間に洗濯するとスムーズです。
    • とは言っても、そんなに高い倍率ではないので、神経質ならずふらっと行って使うので十分と思います。
  • 洗濯用洗剤・柔軟剤(共用)
  • アイロン・アイロン台(共用)
f:id:MoriKen254:20180606152735j:plain
洗濯機・乾燥機は4つずつ。
f:id:MoriKen254:20180606152725j:plain
共用の洗剤あり。


その他
  • 自動販売機
  • マッサージ器
  • 電子オルガン
  • インターネット閲覧用PC
     共用のWifiは以前はありましたが、今はありません。
  • 寄贈物コーナー
    • アメニティの寄付が置いてあります。
    • 何が置いてあるかは運次第なので、必要なものは持参した方がよいです。

f:id:MoriKen254:20180606131652j:plain
f:id:MoriKen254:20180606131722j:plain
f:id:MoriKen254:20180606131703j:plain
OS: Win7 SP1 Home, CPU: Haswell Core i3, RAM: 4GBっぽいです。ネットワーク自体は高速なようですが、ストレージがHDD(動作音からおそらく断片化が進行している?)なのと、CPUがおっついてないのとで、ブラウザのレスポンスはそんなに良くはないです(←いらない情報か。私にとってはかなり重要ですが笑。)。


図書館

書籍
  • ビジネス・実用書
  • 小説
  • 漫画
  • 絵本
  • 学童向け書籍
f:id:MoriKen254:20180606151820j:plain
本がいっぱいある!
f:id:MoriKen254:20180606151909j:plain
先日おかーちゃんが寄贈した本が棚に置かれていました。良かったね、おかーちゃん!


貸出可能品

  • ハンドタオル
  • 布団乾燥機
  • 自転車
  • ベビーカー
  • 救急ばんそうこう
  • 毛布
  • 買い物キャスター
  • 掃除機
電子コンテンツ
  • 映画DVD
  • 子供向け動画DVD
    • こどもチャレンジ、おかあさんと一緒、いないいないばぁ等。
  • 音楽CD
f:id:MoriKen254:20180606152252j:plain
子供向けDVDもある。
f:id:MoriKen254:20180606152316j:plain
懐メロいっぱい。


利用ルール

チェックイン

チェックイン可能時間
  • 14:00~19:00 (平日)
  • 14:00~17:00 (土日祝)
健康チェック
  • 現在あるいは過去2週間以内に特定の疾患を羅漢していた場合には利用できません。
  • 下記の情報は事前に確認した方がスムーズ
    • 入院予定期間(退院日未定ならその旨を伝えればOK。)
  • 主治医の氏名・患者ID(チェックイン後でもOKですが、事前に控えておくと楽。)
  • 以下のものを受領します。
    • ハウスの入館カードキー
    • 個室・食品庫の鍵
    • ドナルド・マクドナルド・ハウス ふくおか滞在確認書(滞在中に病棟の看護師さんにサインをもらいます。)
f:id:MoriKen254:20171014213609j:plain 予約したお部屋ごとに靴箱があります。ハウスに入るには、専用のキーが必要です。チェックインの時に渡してもらえます。
f:id:MoriKen254:20180605013849j:plain
ミッフィータッチの動物デザインのキーホルダー。


チェックアウト

チェックアウト可能時間
  • 9:00~12:00
チェックアウト時の作業
  • 部屋の清掃(チェックシートあり)
  • 冷蔵庫・洗濯機の清掃(チェックシートあり)
  • 施設の方の最終チェック
  • 鍵・駐車許可証の返却
  • 会計
チェックアウト後の入館
  • チェックアウト直後から2階に上がれなくなります。
f:id:MoriKen254:20180606153336j:plain


一時利用

  • 宿泊しない場合は一時利用も可能です。
  • 宿泊と同様、健康チェックが必要です。
  • 17:00までには退館する必要があります。

外出

  • 外出時は必ずその時刻と氏名を受付で記録します。
  • 戻ったときもその時刻を記入します。
f:id:MoriKen254:20171014214346j:plain
受付のところに記入用紙があります。(後ろ姿はおかーちゃんです。他の利用者ではありません。)


飲食

  • 必ずダイニングでの飲食となります。
  • 部屋に飲食物を持ち込むことは固く禁じられています。
  • アルコール(ノンアルコール含む)、喫煙は全館で一切禁止です。
f:id:MoriKen254:20180606153910j:plain


予約

申込み

  • 申込みは電話あるいは窓口です。
  • 申込み自体は随時受付してもらえます。

利用可否確定

  • 申込み後、利用できるかどうかは、利用開始希望日から7日前の午後にならないと分かりません。
    • 例えば、2018/05/15から利用を希望する場合、その利用可否は2018/05/8 PMに分かります。
  • 利用の可否はハウスから電話で通達されます。
  • 申込み者の中から、緊急性・必要性等を考慮した上で、ハウス側が利用者を割当てます。

利用できなかった場合の対処法

  • 上記申込みにより利用ができなくなってしまったけど、それでも利用したい場合にはいくつか方法があります。
  • ここの考え方が、一般の商業宿泊施設と比較すると、やや特殊と思います。
予約の日程変更は不可能
  • 「予約の日程変更は不可」という回答を頂いたことがあります。
    • 長期入院時に予約をする際は、ここを大前提に申込みをしないと、話が噛み合わなくなりますので、よく理解しておく必要があります。
  • したがって、仮に満室で入所不可となった場合、日程の変更がしたい場合には必ず、
    • 「1. 申込みそのものをキャンセル」
    • 「2. 再予約」
    という手続きを踏むことで、事実上の「予約変更」という形式を取ることになると理解しています。
  • もう少し具体的なケースは後述します。
キャンセル待ちを選択する場合
  • まずは、予約希望開始日から2週間以内にキャンセルが出れば、そこから利用するという方針です。
    • 例えば、2018/05/15から利用を希望する場合、その利用可否は2018/05/29 にまでにキャンセルが出れば利用できます。
  • ただし、利用可能期間は当初の予約希望開始日から2週間後までを限度とします。
    • 例えば、利用開始希望日が2018/05/15で、キャンセルが2018/05/20に出たとします。
    • この場合利用できるのは2018/05/20から2週間後の2018/06/03ではなく、当初の利用開始希望日2018/05/15から2週間後の2018/05/29が限度となります。
    • つまり、この場合の利用可能期間は2018/05/20~2018/05/29までの10日間となります。
  • この方針の場合、利用申込みを継続でき、キャンセルが出たらすぐに利用開始できることがメリットですが、実質的に利用可能な日数が減少することがデメリットです。
申込みキャンセル→再予約
  • 一度キャンセルして、再度予約するという方針です。
    • 利用不可が確定したとしても、その申込みの利用希望開始日の日程変更は受付されません。
    • 現在の申込みをキャンセルしてから再度予約する、というのが日程変更をする上で最もスムーズな方法のようです。
  • この場合、利用希望開始日から7日前に利用可否の連絡が来るまで待機という形になります。
  • 利用可能だった場合には2週間フルで使えますが、キャンセル待ちだったら使えたかもしれない日を逃すことになるかもしれないデメリットがあります。

持参した方が良いもの

  • シャンプー・リンス・ボディソープ
    • 寄贈品スペースに使い捨てのもの or 他の利用者が退館時に寄付されたものが置かれている場合もありますが、必ずあるわけではありません。
  • 歯ブラシ・歯磨き粉
    • 寄贈品スペースに使い捨てのものが置かれている場合もありますが、必ずあるわけではありません。
  • バスタオル
  • フェイスタオル
  • 加湿器(個室は乾燥しやすいです)

おわりに

とりあえず思いつき限り書いてみました。他の利用者のプライバシーは侵害していないと、思っています ^^;

誤りや、他にこんな情報も共有したほうが利用者のためになる、ということがあれば、コメントまたは問い合わせフォームから遠慮なくご連絡ください!非公開希望であれば、その旨も本文にご記載ください。連絡者のプライバシーを外部に漏らすことは一切ございません。

このエントリが、利用者の皆さんがお持ちの情報を集約する場所となり、少しでも不安感等を払拭でき、安心してハウスを利用できるようになることを、願っています。

f:id:MoriKen254:20180607003529j:plain

あっくん:そういえば、これだけお世話になっているのに、私はハウスに行ったことがありませんな。どういうことですか!実に不服であります!
どうせすぐそこですから、このまま歩いて行きます!

おとーちゃん:まだ色々付いていますし、そのまま行くのは危ないんで、是非ご遠慮いただきたく笑。
今度のカテ検で前日だけ宿泊してみてもいいかもね。早朝移動の負担が減らせるよね。今回の手術入院の退院後にもフラッと寄ってみようかね ^^


あっくん、片肺フォンタン循環を目指すことになりました

左肺動脈が閉塞してからというもの、状況が色々と変化してきました。

www.akkun-ikiru.com

www.akkun-ikiru.com

www.akkun-ikiru.com

www.akkun-ikiru.com

www.akkun-ikiru.com

色々と尽力して頂いた結果、両肺フォンタン循環は断念し、片肺フォンタンを目指すことになりました。

速報として、本日時点までの経緯を、文字で起こしておきます。

バルーンカテーテルによるシャント復活の試行

前回、せっかく手術で形成したシャントが閉塞してしまった、というお話をしました。

この詰まったシャントを復活させるべく、バルーンカテーテルで、詰まってしまったシャントを復活させようという試みが行われました。

結論は?

結果は、残念でした。やはり、事前の説明通り、とても難易度の高いものだったようです。

少なくとも福岡市立こども病院における、現段階の医療技術をフル動員してできることは全てやりきった上で、左肺動脈の閉鎖は受け入れざるを得ないということになりました。

何をしたか?

私も素人なので詳しいことまでは分からないのですが、ヒアリングした結果を書いていこうと思います。主治医は専門用語を用いないように説明くださったので、カテーテル器具の名前と合わせるとこれのことかな、と思う単語は括弧書きで記述しています。

  • 今回のシャントに適合するカテーテルはこの世界に存在しない。
  • そこで、現存するカテーテルの中で、最も適合すると考えられる複数種類の冠動脈用カテーテルを用いて、今回の術式を試みた。
  • エントリは、右大腿動脈。
  • 最初に挿入する細い針は入った(おそらく、ガイドワイヤーのこと)。
  • その後、バルーンカテーテルを入れたかったのだが、カテーテルの土台部分がシャントにはまらずに、術部周辺で振動的な挿抜が起きてしまった(おそらく、冠動脈用のシースがシャントに適合しなかったとうこと)。
  • 何種類か試しても、どうしてもシースがシャントに適合しなかった。
  • 器具的な面からも、医師の技術的な面からも、やれる術式はやりきったが、これ以上の継続は困難と判断。

これにより方針はどうなる?

という経緯があり、次のような方針を取ることに。

  • 両肺フォンタンは永続的に断念。
  • 目指すは片肺フォンタン。

片肺フォンタンによる弊害は?

概要

そもそも両肺フォンタン循環自体不安定な循環系です。それが片肺になることで潜在リスクが顕在化しやすくなるでしょう、という性質のリスクを抱えることになります。

逆に言えば、仮にフォンタン手術を目指せたとしても、ほとんど同じリスクを抱えていただけなのですから、まぁ似たようなもんですね。

具体的には?

例えば、次のようなもの。

  • 本来2つの心臓で血液を送るところを、1つの心臓で送ることになる。
  • そもそもそんな循環自体割と無理のあるもので、うっ血のリスクは避けられない。
  • うっ血は、肝臓、腎臓、腸管の障害に繋がるリスクがある。
  • 若いうちは大丈夫らしいが、30代あたりからこのリスクが顕著になるよう。

大体こんな感じっぽいです。

分かりやすくなった

まぁ、両肺フォンタンができるかできないかそわそわしている状態より、目標が定まったという意味で、分かりやすいと言えます。

両肺が片肺になったとて、治療の方針自体は大きく変わらないみたいですし、引き続き今までどおりこの病気とお付き合いしていけばよいわけです。

小言

あっくんは元気

何より、これだけ手術やカテーテルをしたあとでも、あっくんは元気だし、テクテク歩くし、手遊びもするし、音楽かけるとテンポよく踊るし(テンポに関しては本当によく合わせてくる)、美味しくない病院食もちゃんと食べています。

自己主張もハッキリするようになり、嫌なときはただ泣くのではなく、自分なりにできる動作で、何をして欲しいのか、意思を表現しようとしてくれているのが、ひしひしと伝わってきます。

こんなに幸せなことはありません。

だから、大丈夫。

今、この瞬間を大切に

多少目標が変わったり、ちょっと寄り道することなんてたくさんあると思います。そのときは、都度都度対応すれば、なるようになるはずです。上善如水です。

泣いても笑っても、やることは変わりませんし、結果も変わりません。起きてしまった過去は絶対に変わりません。

今この瞬間のあっくんに向き合い、締めるべきとこでは締めつつ、面白おかしく、ゆるーく真摯に向き合って行きたいと思います(←どっちだ笑。ていうか両方だ。要はバランスね。)。

片肺でも何でもいいよ、生きているんだから

まぁ、色々あったけど、それでもいいよってこと。

そもそも、生きてくれているんだし、それが何より有り難いことです。

※「有り難い」の語源はぜひ知っておいて使ったほうが良いということを、いつだか学んだ笑。釈迦の説法から始まった、それこそ「有り難い」お言葉らしい。 ↓ 1kara.tulip-k.jp

何度も言うけど、20年前だったら出生直後に死亡していた身体だったんだ。こんだけあっくんと一緒に楽しく毎日遊ぶことができて、うれしいったらありゃあしない。

逆に、20年後にはフォンタン以外の術式だって確立されているかもしれないので、あとはその可能性にかけつつ、保護者は今できることを精一杯やればいいだけのこと。

むしろ、退院しても、おとーちゃんがトイレに行くとき、まだ後追いで付いてきてくれるほど、おとーちゃんへの気持ちが残ってくれているかが心配です(←どんな心配だ笑)。

闘病それ自体は目的ではない

まぁ、一番頑張っているのは、あっくんですからね。これからあっくんの身に何が起ころうと、心はフラットに。淡々と落ち着いて、都度都度その状況に対処していけばいい。

多分、てかほぼほぼ何とかはなる。だから大丈夫。

そもそも、闘病それ自体は目的ではないのですから。目的を履き違えてはいけない。

本人の幸せを願って

あっくんが幸せな人生を送ってくれるよう、本人が納得できる生を全うできるよう支えることが、保護者の責務なのですから。

保護者がわざわざ(←オイ笑)心と身体をガリガリすり減らしまくって闘病に力を注ぐ目的は、ココにあるわけです。

フォンタン循環なら幸、片肺フォンタンなら不幸、という二律背反的なものではないし、あってはならないと思います。(※それは、片肺フォンタンやグレン循環、ないしノーウッド後グレン待ちの状態でありながらも、一生懸命闘病している病児ご家族に対して失礼な話です。)

だから、あっくんの治療、闘病というのは、彼の幸せの形を探る手段の一つでしかないんです。そのたった一つの手段が多少グラついたくらいで保護者が崩れたらこの先やっていけないでしょうし、そもそも人生というものはそれ以外の側面でも補填できる部分はたーーーーーくさんあると思います。

色々あっても、結果として「あっくん本人」が面白おかしく生きていけるように後押ししてあげられれば、何でもいいなーと思うのです。

ちょっとうまくいかないくらいがちょうど良い

ちょっとくらい試練があるくらいが、ちょうどいいことだってありますしね。(パラリンピックの選手なんかも、強靭なメンタルをお持ちなんだと思います。あと、親御さんもよく支えられたなーと、本当に尊敬します。)

もちろん、判断能力や経験・身体性の乏しさから、幼い子にはレールが必要な場面も多々あるでしょう。

しかし、何でもかんでも子どものために全部先回りしてお膳立てすれば良いというものではありません。上手くいかなかったり先行きが不透明な経験も大切と思います。かと言って丸投げ放置すれば良いというわけにもいかないでしょう。

転んだ時、失敗した時には、手を差し伸べられる程度の距離感を持って、本人が再チャレンジできよう後押しする準備をしておけばよいのかなと思います。バランスは難しそうですが、そこを見極める努力をするのも親の務めと思います。

かわいい子には旅をさせよ、獅子は我が子を千尋の谷に落とす、とは、いかにも先人の良き知恵です。予防接種だって似たような原理なわけです。

「これしかない」より「こんなにある」

だから、「これしか与えられていない」といちいち今の環境を嘆くのではなく、「今これだけたくさんのものが与えられている(命、五感、発話・運動能力、知性、その他諸々)」と考え、その環境をどう解釈し、いかに活用することで、前向きに生きていけるだろうかと考えると、いくらでも可能性が出てくる。

可能性があるということは未来が明るく見えてくるし、そんな空想を広げる事自体がとっても楽しいことだと思います。

あっくんからのプレゼント

あっくんの肺動脈閉塞イベントは、心に油断が生じていた保護者に対して、そういうことを改めて考えさせてくれるいい試練だったと思います。

あっくんがその身をもって、根性を叩き直してくれたのです。いいね!

病児家族だからこそ見える世界や、考え方をプレゼントとして授けてくれたという意味で、大変貴重な経験だと、切に感じています。

いつも色々な試練を与えてくれてありがとう、あっくん。これからまだ数十年色々あると思うけど、一緒に乗り越えていこうね。

おわりに

左心低形成症候群ってのは、やっぱり一筋縄には行かないようですね。

まぁでも、これもありかなと思います。一筋縄に行かないということを身をもって学ぶことができましたし、心持ちも新たに前に進むことができそうです。

このような症例があるということをその身を挺して医学データベースに残したあっくんの功績は大きいでしょう(←オイ)。

それはさておき。

片肺だろうが関係なく、今後も頑張っていくよ、という速報です ^^

f:id:MoriKen254:20180606022003j:plain

あっくん:フォンタンってなんですか?牛タンみたいなもんですか?なんか美味しそうな名前ですね!

おとーちゃん:そう言えば仙台の牛タンをしばらく食べてないですな。デカくなったら一緒に食べようね ^^


【情報共有】ドナルド・マクドナルド・ハウス サポート方法

引き続き、ドナルド・マクドナルド・ハウスの情報を展開します。

今回は、ハウスへのサポート方法のご紹介です。

かつて、雑誌の取材を受けたり、ハウスのブログで取り上げて頂いたという繋がりもあります(実は笑)。

www.akkun-ikiru.com

www.akkun-ikiru.com

私には事業を立ち上げる財力もなければ、お金を引っ張ってくる能力もありません。

そんな私が今できるせめてものことは、このブログで積極的に情報発信をすることです。

今回は、ドナルド・マクドナルド・ハウスにかかる管理・運営する財団のパンフレットに サポート方法の概要の記載がありましたので、その情報を引用します。

www.dmhcj.or.jp

当ブログ関連記事

www.akkun-ikiru.com

www.akkun-ikiru.com

www.akkun-ikiru.com

www.akkun-ikiru.com

財団パンフレット画像

当該財団のパンフレット画像を引用掲載します。

f:id:MoriKen254:20180602230147j:plain
・出典:ドナルド・マクドナルド・ハウス・チャリティーズ・ジャパン パンフレット


f:id:MoriKen254:20180602230203j:plain
・出典:ドナルド・マクドナルド・ハウス・チャリティーズ・ジャパン パンフレット


財団パンフレット内容

当該パンフレットの内容をテキストに起こして引用掲載します。

キャッチ

『ドナルド・マクドナルド・ハウス』は
病気の子どもとそのご家族を支えています。

 病気の子どもが親元を離れて入院生活を余儀なくされることは、子どもにとって寂しく、辛い体験です。
 また、患者本人だけでなく、家族の経済的・精神的な負担は想像以上に大きいものです。
 そんな家族をサポートする目的で建てられたのが『ドナルド・マクドナルド・ハウス』、 付き添いの家族が利用できる滞在施設です。


・出典:ドナルド・マクドナルド・ハウス・チャリティーズ・ジャパン パンフレット

入院している子どもとその家族の滞在施設
『ドナルド・マクドナルド・ハウス』

 「ドナルド・マクドナルド・ハウスは "Home away from home" 我が家のようにくつろげる第2の家」 という理念のもと、地域のボランティアの支援によって運営されています。
 自宅にいるのと同じように過ごしていただけるよう、フライバシーが守られるベッドルームのほか、 キッチン、リビング、ダイニング、ランドリー、プレイルームが備わった大きな家です。


Donald McDonald Houses provide a“home away from home" for families of children receiving medical treatment at nearby hospitals. Each one of our houses is unique in design,but all provide comfortable,supportive lodging for these families during their time of greatest need.

・出典:ドナルド・マクドナルド・ハウス・チャリティーズ・ジャパン パンフレット

財団の概要

名称

  • 公益財団法人ドナルド・マクドナルド・ハウス・チャリティーズ・ジャパン

所在地

  • 住所:
    〒163-1339
    東京都新宿区西新宿6丁目5番1号 新宿アイランドタワー39階
  • TEL : 03-6911-6068 (代表)
  • FAX : 03-6911-6198

目的

  • 本財団は、難病およびその家族等に対し必要な施設の設置等の措置を講じ、その有効適切な運営を行うこと等により、地域社会における支援体制の確立に寄与することを目的とする。

事業

  • 困難な病気を患っている児童およびその家族が滞在できる施設の設置・運営
  • 福祉、医療分野等におけるボランティアの活動を行う個人又は団体への助成事業
  • その他前条の目的を達成するために必要と認める事業

設立

  • 平成11年4月1日

行政庁

  • 内閣府

公式WEBサイト

募金でのサポート

全国のマクドナルド店舗に「ドナルド・マクドナルド・ハウス募金』 として募金箱が設置されています。
The donation box which is called "Donald McDonald House Fund" is placed near the front counter at all McDonald's restaurants.
f:id:MoriKen254:20180602230436j:plain

・出典:ドナルド・マクドナルド・ハウス・チャリティーズ・ジャパン パンフレット


物品でのサポート

ハウスで使用する物品をご寄付ください。 トイレッ卜ペーパー、ティッシュペーパー、 書き損じハガキ、未使用の切手及びハガキ等。
If you have any of the following items that can be donated, please post them to the houses. Toilet rolls, tissue paper, unused stamps, unused postcards and others.
f:id:MoriKen254:20180602230701j:plain
・出典:ドナルド・マクドナルド・ハウス・チャリティーズ・ジャパン パンフレット


寄付金でのサポート

ハウスの運営は多くの個人や企業の方からの寄付によって支えられています。

寄付金控除について

個人及び法人が寄付された場合には、税法上の優遇措置が受けられます。 詳しくは、財団WebサイトのQ&Aでご確認いただけます。
http://www.dmhcj.or.jp/support/koujo-faq.html
'Donald McDonald House' is supported by many firms and individuals. You can support by on-line donation or you can transfer the funds. To make a donation please access:
http://www.dmhcj.or.jp/english/support/index.html


マンスリーサポート

口座振替
口座振替によって毎月1,000円単位で
ハウスを継続的にサポートします。

同封の『マンスリーサポー卜(口座振替寄付)申込書』(後述)と『封筒』を ご利用の上お申し込みください。
追加が必要な場合は、財団Webサイトよりダウンロードをお願い致します。
http://www.dmhcj.or.jp/support/donate.html

マンスリーサポートの案内

先程、『マンスリーサポー卜(口座振替寄付)申込書』(後述)と言った部分の回収です。

f:id:MoriKen254:20180602232930p:plain


『ドナルド・マクドナルド・ハウス』
マンスリーサポートのご案内

 『ドナルド・マクドナルド・ハウス』は、 家から遠く離れた病院に入院している子どもとその家族をサポートしている滞在施設です。ハゥスはたくさんのボランティアによるサポートそして企業や個人からの寄付で成り立っています。子ども達に明るい笑顔を届けるためにも、ぜひご協力ください。
 下記(後述の申込書)をご記入の上、お申し込みいただくと毎月ご指定の金額を金融機関やゅうちょ銀行の口座 から自動引き落としで「ドナルド・マクドナルド・ハウス」をサポートいただけます。(毎月27日振替)
 お申し込みいただくと、ハウスのグッズをお届けいたします。


・出典:『ドナルド・マクドナルド・ハウス』マンスリーサポートのご案内

  • 毎月の寄付額の変更、サポートの停止はいつでも自由にできます。
    (手続きの都合上、ご連絡翌月に間に合わない場合がございますのでご了承ください。)
  • 連絡先フリーダイヤル: 0120-336-786 (10:00~17:00 土日祝除く)
  • 確定申告用の領収書は毎年1-2月に発行予定です。
申込用紙
f:id:MoriKen254:20180602233625p:plain


  • 申込用紙の送付先: 〒163-1339
    新宿区西新宿6-5-1 新宿アイランドタワー
    公益財団法人 ドナルド・マクドナルド・ハウス・チャリティーズ・ジャパン事務局宛
クレジットカード
クレジットカードによって毎月500円単位で
ハウスを継続的にサポートします。

対応カード:VISA、MASTER
詳細はホームベージをご覧ください。
http://www.dmhcj.or.jp/support/donate.html

オンライン

クレジッ卜カード、Edy、Cチェックと好きな方法で
お好きな時にハウスをサポー卜します。

クレジッ卜カードの場合..........1,000円から
Edy、Cチェックの場合...............100円から
詳細はホームベージをご覧ください。
http://www.dmhcj.or.jp/support/donate.html

銀行・ゆうちょ振込み

金融機関で寄付金を振り込んで
ハウスをサボー卜します。

後述の寄付申込書をFAXまたはご郵送の上、下記の口座にお振込みください。

銀行
  • 銀行名 : 三井住友銀行
  • 支店名 : 麹町支店
  • 口座種別: 普通
  • 口座番号: 8826722
  • 口座名義: 公益財団法人ドナルド ・マクドナルド・ハウス・チャリティーズ・ジャパン
  • フリガナ: ザイ)ドナルド・マクドナルド・ハウス・チャリティース・ジャパン
ゆうちょ銀行
  • 口座種別: 郵便振替口座
  • 記号番号: 00100-7-150451
  • 口座名義: ドナルド ・マクドナルド・ハウス財団

寄付申込書

フォーマット
f:id:MoriKen254:20180602231312p:plain
・出典:ドナルド・マクドナルド・ハウス・チャリティーズ・ジャパン パンフレット


連絡先

下記まで FAX または ご郵送 ください。

  • FAX : 03-6911-6198
  • 住所:
    〒163-1339
    東京都新宿区西新宿6-5-1 新宿アイランドタワー39階
    公益財団法人ドナルド・マクドナルド-ハウス・チャリティーズ・ジャパン宛

おわりに

今回は財団のパンフレットのご紹介でした。

もう何回かハウス編が続くかもしれませんし、続かないかもしれません。

f:id:MoriKen254:20180602234944j:plain

あっくん:もう好きにしてください!わたし、一人でこのパズル遊びしてますから!

おとーちゃん:ほどほどに好きにしつつ、あなたのこともちゃんと書きますから ^^;
まぁ、片手シーネで使えないし、パズルはまらないとビービー言うでしょうから笑、横で見守らせてくださいな ^^


【情報共有】ドナルド・マクドナルド・ハウス『サポートの会』会員募集!

前回に引き続き、ハウスに関する情報共有をします。

闘病中のご家族、そしてハウスの活動理念に同意してくださる方に向けて。

巡り巡って、それがこども病院にいるお子様達の救いになることを願って。

当ブログの関連記事

ハウスの情報

www.akkun-ikiru.com

www.akkun-ikiru.com

www.akkun-ikiru.com

www.akkun-ikiru.com

あっくんが取材を受けたときの情報

www.akkun-ikiru.com

www.akkun-ikiru.com

『サポートの会』パンフレット画像

パンフレットの画像を引用掲載します。

f:id:MoriKen254:20180602010734j:plain

・出典:ドナルド・マクドナルド・ハウス『サポートの会』パンフレット


f:id:MoriKen254:20180602010740j:plain

・出典:ドナルド・マクドナルド・ハウス『サポートの会』パンフレット


『サポートの会』パンフレット内容

上記画像の内容をテキストに起こします。

キャッチ

『Home Away From Home』
わが家のようにくつろげる第二の家

 「ドナルド・マクドナルド・ハウス」は病気の子どもとその付き添い家族が滞在できる第二のわが家です。
 ハウスの利用料は一人一日 1,000円。ハウスを運営するために、一人でも多くの方のサポートを必要としています。
 ハウスの運営は100%皆様の寄付で支えられています。


・出典:ドナルド・マクドナルド・ハウス『サポートの会』パンフレット

ドナルド・マクドナルド・ハウスハウスとは・・・

 病気の子どもが親元を離れて入院生活を与儀なくされることは、子どもにとって寂しく辛い経験です。また、患者さん本人だけでなく、家族の経済的、精神的な負担は想像以上に大きいものです。

 そんな家族をサポートする目的で建てられたのが『ドナルド・マクドナルド・ハウス』です。ハウスではご自宅にいるのと同じように過ごしていただけるよう、プライバシーが守られるベッドルームのほか、キッチン、リビンクLダイニング、ランドリ一、プレイルームを完備。

 多くのボランティアが病気のお子さんとその家族をサポー卜しています。

会員要件

  • 会  員: ドナルド・マクドナルド・ハウスをサポートしてくださる一般個人の方が対象です。
  • 会  費: 3,000円
  • 期  間: 入会月より1年間
  • 会員特典: 入会時に特製ピンパッチを差し上げます。また、ハウスの活動内容を紹介したニュースレターやインフォメーションをお送りします。
  • 入会方法: 入会申込書(払込取扱書)に必要事項をこ記入の上、会費を添えてゅうちょ銀行・郵便局にて手続きをしてください。またはハウス事務室でも手続きが可能です。

具体的な手続きは、下記サイトから行うことができるようです。

www.dmhcj.or.jp

お問い合わせ先

  • 法人名: 公益財団法人ドナルド・マクドナルド・ハウス・チャリティーズ・ジャパン
  • 住 所: 〒660-0047 東京都新宿区西新宿6丁目5番1号新宿 アイランドタワー 39階
  • TEL  : 03-6911-6068 (代表)
  • FAX  : 03-6911-6198
  • HP  : http://www.dmhcj.or.jp
  • 補 足: ご記入頂いた個人情報(住所・氏名・電話番号等)は、入会特典の発送及びご連絡に使わせて頂くほか、ハウスに関するご案内を発送させて頂く場合がございます。個人情報の取り扱いにつきましては、当財団Webサイトに提示しております。

★日本マクドナルド株式会社はドナルド・マクドナルド・ハウスを支援しています。

おわりに

というわけで、今回はここまでです。読者に会員になることを強制するとかそういう意図はなく、ハウスがこのような取り組みを行っていることを周知できれば良いと思っています。

あっくんの治療がある程度落ち着いたら、支援を受けた私達自身も会員になって、辛い思いを抱いているご家族に対して少しでも支援したいと思います。

f:id:MoriKen254:20180602011622j:plain

あっくん:(最近ハウスネタばっかりじゃないですか!回しもんですか!?わたくしのことも書いてくださいよ! From 夢の中)

おとーちゃん:お主のことも書くから、ちと待ってくり!
 何より回し者ではないっす ^^; 単に「先人から自分に受けた恩恵は、今度は自分から後世に授ける」という当然のことをやっているだけよ。それは、いくら自分が苦労してるときでも無関係に、できる範囲で淡々とすべきことなんだよ。
 こういうときこそ「自分ばかりが損している」などと思考停止することなく、損得勘定抜きで無条件に家族や他者に手を差し伸べられるといいよね。難しすぎるんだけど笑。
 ってかお主、病院でも寝相悪すぎ笑。


【情報共有】ドナルド・マクドナルド・ハウス ふくおか パンフレット

あっくんの治療が始まってからというもの、想像よりも大変なことばかりに遭遇し続ける日々です。

そんな治療生活にあたり、実にたくさんの方や設備のお世話になっております。

その一つとして外せないのが、ドナルド・マクドナルド・ハウス ふくおか(以下、ハウス)です。

その理念や施設については認知が不足しているということを、以前ハウスのマネージャーがおっしゃっていましたので、微力ながらご協力できないかとは常々思っておりました。

その一環として、ハウスの情報を発信していこうと思います。今回は、ハウスのパンフレットの内容をご紹介します。

f:id:MoriKen254:20180531205839j:plain
・出典:ドナルド・マクドナルド・ハウス ふくおか パンフレット


www.dmhcj.or.jp

当ブログの関連記事

ハウスの情報

www.akkun-ikiru.com

www.akkun-ikiru.com

www.akkun-ikiru.com

www.akkun-ikiru.com

あっくんが取材を受けたときの情報

www.akkun-ikiru.com

www.akkun-ikiru.com

パンフレット画像

ここでは、パンフレットの画像をそのまま引用転載します。

f:id:MoriKen254:20180531210935j:plain
・出典:ドナルド・マクドナルド・ハウス ふくおか パンフレット


f:id:MoriKen254:20180531211201j:plain
・出典:ドナルド・マクドナルド・ハウス ふくおか パンフレット


パンフレット内容

以下、パンレットの記載内容をテキストに起こして引用致します。

ハウスの歴史

 フィラデルフィアでアメリ力ンフットポール選手として活躍していたフレッド・ヒルの愛娘 (3歳)が白血病にかかり、入院することになりました。娘の入院中、彼がそこで目にしたものは、狭い病室で子どもの傍らに折り重なるようにして寝ている母親、やむなく病院内の自動販売機で食事を済ませている家族の姿でした。

 彼もまた入院先の病院が自宅から遠く離れていたため、精神的にもそして経済的にも苦痛を感じていました。そこで彼は病院近くに家族が少しでも安らげる滞在施設ができないものかと考え、近くにあるマクドナルドの庖舗オーナー、病院の医師、そしてフットポールチームの協力を得て募金活動が進められたのです。

そして1974年、フィラデルフィア新聞社主が提供してくれた家屋を改造し、世界初の「ドナルド・マクドナルド・ハウス」が誕生したのです。彼らの切実な願いを数多くの人たちがわかち合い、3年後にはシカゴに第2号ハウスが誕生しました。やがてこの活動が世界的な広がりを見せ、今では世界に300以上の「ドナルド・マクドナルド・ハウス」が建てられ、年々増え続けています。

・出典:ドナルド・マクドナルド・ハウス ふくおか パンフレット

f:id:MoriKen254:20180531213010j:plain
・出典:Ronald McDonald House Philadelphia


ハウスとは…

 自宅から遠方の病院に入院している子どもと、その付き添い家族が利用できる滞在施設です。ハウスのコンセプトは"Homeaway from home"-我が家のようにくつろげる第二の家。世界各国にあるすべてのハウスが、このコンセプトをベースに運営されています。

 ふくおかハウスは、福岡市立こども病院の敷地内に建てられ、 16家族が滞在することができます。キッチン、リビンク、ダイニング、そしてプレイエリアが備わった大きな家です。

f:id:MoriKen254:20180531224616j:plain ・出典:ドナルド・マクドナルド・ハウス ふくおか パンフレット


ハウスを支えるボランティア

 ハウスの運営は地域のボランティアによって支えられています。身の回りの掃除や食事の支度は利用者にしていただきますが、利用家族がゆっくりとくつろげるような家づくりのサポートをしているのはボランティアです。

 さらにハウスの付帯施設のほとんどは、趣旨に賛同した企業から提供されています。また運営費は個人や企業からの募金や寄付によってまかなわれています。ハウスは、多くの方の協力なしでは、成り立たないのです。

f:id:MoriKen254:20180531224131j:plain ・出典:ドナルド・マクドナルド・ハウス ふくおか パンフレット


ボランティアの募集

ボランティアに参加してみませんか。
興味のある方は、下記までお問い合わせ下さい。
また、ハウスへの寄付などについては、ハウスマネージャーまでご連絡下さい。見学もできます。


アクセス等

  • 場所:〒813-0017
        福岡市東区香椎照葉5-1-2
        Tel. 092-692-2031
        Fax. 092-692-9087
        Email. dmh-fukuoka@seagreen.ocn.ne.jp
  • 施設:ベッドルーム16室
        キッチン
        ダイニング
        リビングルーム
        多目的室(図書館)
        ランドリー
        プレイエリア
  • 利用料金:1日 1,000円/人
  • お申し込み:Tel. 092-692-2031
           利用ご希望の方は、事前にハウスにお申し付け下さい。
  • ホームページhttp://www.dmhcj.or.jp/

www.dmhcj.or.jp

パンフレット同封 利用に関するご案内

パンフレットに同封されている別紙の利用案内を引用掲載します。語感の調整や誤字脱字等について、若干のリライトをしています。

はじめに

  • ドナルド・マクドナルド・ハウスは営利目的の宿泊施設(ホテル)ではなく、多くの方からのご寄付やボランティアの善意と協力で運営しています。16家族が滞在する大きな『家』ですので、ご利用にあたりましては下記の案内をよくお読み下さい。

滞在条件について

  • ドナルド・マクドナルド・ハウス ふくおかは、福岡市立こども病院に入院または通院している20歳未満の患者さんと付き添いご家族が利用する滞在施設です。

滞在期間について

  • 限られた部屋を公平に利用していただくため、滞在は最大で2週間(14泊)です。
  • 入院期間が長期に及ぶ場合は、2周間の利用後、一旦チェックアウトしていただき、1週間あけてから再利用が可能です。この場合の滞在は2週間(14日間)です。
  • 再利用については、この繰り返しで利用することができます。
  • 外来受診は、2泊まで滞在可能です。

利用料金について

  • 1人1日1,000円
  • 別途理念使用料173円、合計1,173円です。
  • 寝具・リネン類の持ち込みは出来ません。
  • ;但し、患者さんは無料です。
  • 駐車場をご利用の場合は1日300円いただきます。

その他

  • ベッドルームは個室で、ツインルーム(バス・トイレ付き)です。テレビは共有スペースでのご利用となります。
  • エキストラベッド、ベビーベッドも用意しております。必要な場合には、お申し込み時にお知らせください。
  • チェックアウトの際は、ご利用になったベッドルームをご家族の責任の下、清掃していただきます。
  • レストラン等の施設及びハウスからの食事の提供はありません。共有キッチンをご自由にお使い下さい。
  • ハウスに託児所はありません。またハウス内でのお子さんの事故等には一切責任を負えませんので、ご家族の責任の下、お連れ下さい。
  • 下記のものは用意しておりません。ご持参下さい。
     ・パジャマ ・洗面用具 ・タオル

チェックイン・アウト時間

  • チェックイン/14時~19時 (平日)
              14時~17時 (土日祝)
  • チェックアウト/9時~12時
    ※チェックイン手続きの際は、ハウスの説明をさせていただきますので、30分程お時間がかかります。
    ※チェックイン後、ハウスへの出入りは24時間可能です。

申し込みについて

  • 電話または来訪し、お申込みをお願いします。FAXやメールでのお申込みはできません。
  • 利用確定は入院の際は7日前、外来の際は3日前の時点で決定いたします。
  • 先着順ではなく、患者さんの緊急度、治療レベルの重症度、お住まいの地域によって優先順位の高い方からご案内いたします。

連絡先

  • ご不明な点は、下記までご遠慮なくお問い合わせください。
  • 電話/092-692-2031 平日受付時間 9時~20時
               土日祝祭日  9時~18時

あまりに余談すぎる余談

一号ハウスはアメリカのフィリーにあるって!

なんと、本家はフィリーにあるらしい!は?だから何っ?て感じですよね ^^;

完全に個人的な話で、自分は学生の頃に一年ほどペンシルベニアに住んでいたので、フィリーと聞くとちょっと親しみを感じます。

し!か!も!

かの名門アイビー・リーグの1校、ペンシルベニア大学(通称: UPenn)と目と鼻の先にあるではありませんか!

f:id:MoriKen254:20180531221737j:plain
・出典: Google マップ


※ 私のことを知っている人向けのフォロー。私がいたのは州立大学(通称: PennState)の方でして ^^; すげー紛らわしくてしょっちゅう間違われます笑。てかそもそも、私ごときの人間ではアイビー・リーグなんて行けませんからね!

当時の自分が、将来病児を授かることになると知っていたら、お子ちゃまミーハー的にUPennを見学しに行ったときに、ハウスにも寄っていたのになー。千載一遇のチャンスを逃してしまったな。トホホ…。

本家では「ロナルド・マクドナルド・ハウス」らしい

本家では「Ronald McDonald House」と言う名称であり、「RMH」という略称で表記されています。

え?もしかして、ドナルドじゃないの?と思ってマクドナルドの本家のホームページを見てみたのですが…。

なんと!あのマックの名物ピエロキャラの名前、Ronaldらしい!

Ronald McDonald – The primary icon of McDonald's. He is a clown with red hair and a big red smile who wears on a yellow suit and red shoes. He also wears a red and white striped shirt underneath with yellow gloves ...

f:id:MoriKen254:20180531220645j:plain
・出典:mcdonalds.wikia.com


この描写…。本家キャラクター一覧の中で当てはまるのは…?

f:id:MoriKen254:20160909000006j:plain
ロナルドさん:ん?何ですか?


そうだよ!間違いないよ!絶対ヤツ以外にありえないじゃないか!

なんてこった!まじで知らなかった!こんなことを見逃すだなんて、俺は一体アメリカにまで行って、何を学んでいたんだー!ウオー!

なんで「ロナルド」が「ドナルド」になったの?

こういう責任を取る必要のない面白い情報は、Wikipediaさんにお尋ねするに限ります笑。

「ドナルド・マクドナルド」-本名・正式名称(抜粋)

このマスコットの本名(正式名称)はロナルド・マクドナルドであるが、日本ではドナルド・マクドナルドとなっている。これは、マクドナルドが初めて日本に進出した際、藤田田が日本人にとって「ロナルド」という単語は発音しにくく「ドナルド」の方が発音しやすいという意見を採用したためである。
・出典:ドナルド・マクドナルド - Wikipedia

マジか、そんな理由だったのか笑。

ちなみに「マクドナルド」の発音の経緯まで

どうも、創業者の藤田田氏は、日本人にとって発しやすい音にこだわりがあったようですね。

「藤田田」ー人物(抜粋)

日本語の研究が趣味で、日本マクドナルドを創業する際も、「McDonald's」を、正しい発音である『マク-ダーナルズ、または、マク-ダーヌルズ』とせずにアメリカ本社の反対を押し切り「日本語的に馴染みやすい3・3の韻になるよう」に『マクド-ナルド』とするなど、本業にもその成果を反映させた。
・出典:藤田田 - Wikipedia

これ、渡米あるあるでしょう笑。「マクドナルド」が全く通用しないのですから、これは一大事ですよ!

私も例に漏れず(?)、一人寮の個室で「マックダーヌルズ」をひたすら練習していた夜があったことが、昨日のことのように思い出されます(いや、そこまでではないか笑)。

私としても日本の文化を伝達すべく(どんな文化だ笑)、現地の人にも一生懸命和琉発音を教えたことがありましたが、最後まで習得してもらえませんでした。シクシク。

とにもかくにも、日本人に優しくしたがゆえに、このグローバル社会で日本人が外国で苦労することになろうとは、藤田田氏も予想していなかったことでしょう(そんなに大げさな話ではありません)。

おわりに

ハウスのことをご紹介したくてエントリを書いていたのに、最後の方はただの私の回顧録になるというカオスっぷりに、私自身が戸惑っております。

まぁ、たまにはこういう展開も良いじゃないかなと思うことにしましょう(これでいいのだろうか…)。

とにかく、今回のブログで伝えたかったことは、

ハウスは多くの方の善意で成立しているんだよ!

これにより実際にたくさんの病児家族が救われているんだよ!


ということなんです!ということを強調しておいて、今回はこれにてお開きです ^^

f:id:MoriKen254:20180601001904j:plain

あっくん:まったく、何が貢献ですか。後半とかマジどうでもいい話ばっかりじゃないですか!

おとーちゃん:なんか今回は私のツボに入るような情報ばかり出てきて、気になって仕方なくなってしまったんですよ汗。いやほら、本家のブログじゃこんな余談ネタ書くわけにいかないでしょ?個人ブログならではの強みなんですよ!とか屁理屈言うおとーちゃんみたいな大人になっちゃいけないよ、あっくん。


あっくん、手術は免れましたが…

励ましのお言葉等を下さった皆様、誠にありがとうございます。取り急ぎお礼の返答とすること、ご容赦頂けましたら幸いです。

さて、前回のエントリで、緊急手術が必要になるのではないか?というお話をしました。

www.akkun-ikiru.com

この手術の件は、見送りとなりました。

その経緯を、取り急ぎ文字で説明します。余裕ができたら絵も追加します。

なぜ見送りとなったか?

実は、閉塞したシャントが形成された箇所は、色々試行錯誤した結果、結構いい感じの場所を見つけて決めたらしいんです。

またお腹を開けて手術をしたとしても、それ以上に流れの良い場所を見つけられる見込みは低いとのことです。

また歯切れが悪いのですが、どういうことかと言うと、

わざわざ侵襲の大きいオペをしたところで、結局また詰まるのが目に見えている。

となると、オペによって見込まれるでっかいリスクやダメージに対して、得られる効果が全く釣り合わないので、患者の予後を考えても見送るのが妥当。


というのが、外科医の判断となったようです。

じゃあ、どうするのか?

まずは薬物療法

前回もお話した通り、引き続き、内科的処置を継続することになります。

どんな薬を入れるの?

血栓を溶解する効果を持つウロキナーゼや、抗凝固薬であるヘパリンを点滴投与します。

しかし、既に血栓ができて数日経ったと思われる以上、あまり効果は期待できません。

なんであまり効果が見込めないの?

それに、もともと抗血小板剤であるアスピリンや抗凝固薬であるワーファリンを経口投与しており、点滴をしなくてもそれなりに血液の粘度は低い水準にあるのです。

だから、上記の点滴を追加投与することは、実を言うとあまりお行儀の良いことではないようです。なぜなら、術直後はただでさえ吻合部から出血しやすい状態なのに、それを悪化させる方向に作用してしまうからです。

とは言え、内科としては何もしないわけには行かない。というわけで、術部への影響をソコソコに抑えられる程度に、じんわり点滴をいれないといけない。

という事情も相まって、あんまり期待できそうにないのです。

現に、ウロキナーゼは2日間投与して、既に離脱されています。

やっぱりカテーテル

頼みの綱

さぁ、外科は手術をしないと言います。内科は投薬は効果が期待できないと言います。となると、頼みの綱はやはりカテーテルです。

閉塞したシャントにバルーンを留置するんだそうです。

カテも結構難しいらしい

とは言え、今回形成したシャントの位置は、カテーテルの侵入が非常に難しいとのことです。

有効性の高い従来手法である冠動脈に対するカテーテル治療法を応用することが検討されるようですが、これに種々のテクニックを施したとしても、やっぱり難しいと言わざるを得ないようです。

相当経験があると言われる主治医でも、難しそうな顔をしていましたので。

タイミングも難しい

カテをいつやるか、という問題もあります。

内科としては、入院しているうちにカテを施してあげたいという思いがあるようです。その方が、再入院の負担も軽減できますし、閉塞が起きてから比較的日が浅いというのもあると思います。

一方、外科としてはこれを否定します。まだ術後の日数が浅いので、シャント吻合部の連結が不完全であると考えており、カテによって吻合部の剥離等が起こるリスクを懸念しています。

だから、外科としては一旦退院させて体制を整えてからカテをしてくれという主張のようです。

結論が出るには、もう少し議論を重ねる必要があるとのことです。

なぜシャントが閉塞したのか?

真因は側副血行路

やはり、左肺動脈に伸びた側副血行路からの血流がそれなりに多く流れているために、シャントからの血液が途絶えてしまったと考えるのが妥当とのことでした。

打開策は?

側副血行路を遮断することができればそれに越したことはありません。

内胸動脈からの側副血行路等、ある程度の太さがある血管については、カテーテルによるコイル詰めである程度詰められるようです。

しかし、それ以外の細かいウジャウジャした血管を効果的に遮断する手段は確立されていないようです。

それに過去の経験上、太い血管経由の側副血行路を詰めたところで、肺動脈フローの改善はあまり見込めないようなのです。側副血行路全体の血流の中でも、ウジャウジャ血管が占める血流はそれなりに高い割合である確率が高いようで、リスクの割に効果が薄いという例のあれの状態です。

じゃあ外科的な手法で詰められないのかと聞いたのですが、やっぱりそれも難しいとのことです。

積んでいる

もうお気づきですよね。

ほぼ積んでいるんです


だってそうでしょう?

再手術はすべきではないよ。

薬による血栓除去は期待できないよ。

シャントのバールンはやってみるけどマジ激ムズだよ。

側副血行路のコイル詰めの効果も見込めなそうだよ。


ここまで来ると、いわゆる純粋なフォンタン循環を期待するのは、少々酷な要求かもしれないわけですね。

HLHSの中でも、検査結果が極めて良好にも関わらず、こういう方向に触れるのは非常に稀というか、過去の症例からはそうそう想定しにくい状況だったようです。

あっくん、君のこの症例が、未来の赤ちゃんを救うかもしれないな!でかした!

というジョークはこの辺して。

まぁとは言えですよ、積みつつある中であっても、策が無いわけではないのです!まだまだ諦めるのは早いのです!!!

やれることがあるんですから、やりきるまで前進するのみなのだ!

今後の方針は?

おそらく、今後の濃厚なのは次の3択。

1. 右肺動脈のみのグレン循環

2. 穴あきフォンタン循環

3. 片肺フォンタン循環


とりあえず、現状でヒアリングできたメリット・デメリットを挙げてみます。

1. 右肺動脈のみのグレン循環

最も妥協的な選択肢です。

低サチュレーション状態(チアノーゼ)が改善されないことが理由で、腎臓に悪影響が出る可能性があったり、運動制限が必要になるリスクがあるとのことです。

2. 穴あきフォンタン循環

下大静脈を右肺動脈に直結される手術を行います。

その上で、下大静脈から左肺動脈に対してシャントを形成する方針かと思います。これで、多少なりとも左肺動脈のレスキューを試みるとうものです。

ただ、左肺動脈は細いままですし、そもそも大動脈よりも血圧の低い下大静脈からのシャントでは、結局そこも閉塞するリスクが高そうな予感がしますし、構造の制約上この形が本当に妥当なのか、素人の私にはよく分かりません。

仮にシャントで左肺動脈へのフローを確保できたとしても、この循環ではチアノーゼは回避できません。

せっかくフォンタン手術をしたのにチアノーゼが回避できないのであれば、グレン循環を継続することに対して十分なメリットがないとこの方策を取るわけには行きません。

その上で、純粋なフォンタン循環が抱える最大のリスク、うっ血まで抱えることになると考えられます。

わざわざ手術してダメージを与えて、ゴチャゴチャ血管をいじって構造を複雑にしたにもかかわらず、チアノーゼは改善できないままうっ血のリスクを追加で抱えさせることのメリットが、現状の私のヒアリング結果からは判断できません。

この辺りは、次回主治医にヒアリングします。

3. 片肺フォンタン循環

2と同様、下大静脈を右肺動脈に直結される手術を行います。

この方策では左肺動脈へのシャントは無しです。よって、チアノーゼは改善されます。これが最大の魅力で、チアノーゼが改善されれば酸素が不要になる見込みがあるわけです。

ただし、両肺フォンタンですら最大の懸念事項であるうっ血のリスクがより強く顕在化してしまいます。

現在うじゅうじゃ伸びている側副血行路くんがうまく作用してうっ血を抑えられる可能性も、不確実ながらあるのかなー。そうなると今度はチアノーゼが回避できない…。

もうね、分岐が増えてきたから、まじめにフローチャート改版したらやべーことになりそう笑。

チアノーゼ or うっ血のトレードオフ

ここまで来ると察することができると思いますが、チアノーゼのリスクとうっ血のリスク、どちらをどの程度許容するのが良いかを評価することになると考えられます。

とは言え、どうも片肺フォンタンやグレン循環の長期的予後の症例が現段階では不足しており、中々比較検討が難しいようです。

こうなると、後は間接的に得られるデータや、医師のインスピレーション、統計的な有意性を検証できない仮説にまで手を出した上で、ある意味「予想」であっくんの将来を占う必要が出てくるということです。

理系(工学ですが)で生きてきた私としては、なんともこの客観性を欠いてしまうシナリオに対してむず痒い思いを抱くところなのです。

医療ってめっちゃ大変

とは言え、理系だからこそ、医師の抱える苦しい事情も、うっすらですが見えてきます。小児で心疾患、しかも左心低形成症候群(以下、HLHS)とか、世界的に見ても相当サンプル少ないでしょうし、個体による症状のバラツキが大きすぎてフェアな比較をすること自体がめちゃんこ難しそう。

それに、そもそもHLHSの治療方法が確立されたのもここ10~20年程度であり、歴史としては浅いという事情もあるようで、長期的な予後を予測するのも一苦労でしょう。(それより前に生まれていたら、出生後即死亡という不治の病だったのですから、ここまで元気でいてくれていることは、本当にありがたいことなんだと実感しています。)

更に、まともにHLHSを治療できる病院だって世界的に見ても非常に限られているようで。

となるとですよ?

はてはて、こんな劣悪な条件下で、どうやってフェアな条件揃えて、客観性と再現性を担保した有効な治療方法を提案してくのだろうかと考えると、その苦労は計り知れないものがあるのが、容易に想像できます。(仮説検定通すの大変だろうなーとか、余計な心配をしています笑。)

医師とのやりとはバランスが大切そう

まぁ何はともあれ、色々回り道をすることはありますが、本当にここの医師ってすごく尽力してくださっているなぁと言うのが、私の正直な感想です。

主治医とやり取りする際には、(こっそりと笑)発言のロジックに注意してきましたが、ここまで終始一貫して、少なくとも論理的には一切間違ったことは発言していません。質問に対する回答も、変に回り道せずに端的かつ的確なので、いつもストンと腹に落ちます。マジで相当頭のいい人だと思います。

ただ、あまりに論理的に正しすぎる発言をするがゆえに、理路整然かつ淡々とした説明をする側面があるので、感情面で刺激してしまうところはあるかもしれませんね ^^; 幸か不幸か、変人の私としては、逆にいくら人が良くても筋が通っていなかったり、曖昧な発言や嘘・気休めではぐらかされそうだと察すると、事実に基づいたまともな論理武装もできない医師なんて信用できるかー!?キー!っとなるタイプなので、波長が合ってしまうんですが ^^;

理詰めで行くべきところはとことん理詰めで行き、必要に応じて感情に配慮できるようなコミュニケーションが取れるの良いんだろうな、とか思う今日このごろです。これは医師と患者に関わらず、人とのコミュニケーション一般に通じる話だとは思いますが ^^;

おわりに

まぁ、なんか脱線した気もしますが、要は、

確かに手術はなくなったけど、実はポジティブな理由じゃなかったぞい。

でも、今後もカテーテルとか入れ込みながら、引き続き諦めないで頑張るぞい!


的なお話でした ^^;

だからってあっくんのこと見捨てたりしないよ。今君に施せる最善の治療を、お医者さんと一緒に考えていくからね。あっくんも引き続きよろしくね!

f:id:MoriKen254:20180531000831j:plain

あっくん:お医者さんごっこですか!楽しそうですねー!私も混ぜて下さいよ!私、失敗しないんで!

おとーちゃん:またそれですか。ていうか、ごっこではなくて、ガチのお医者さんが君に付いていてくれているのですよ ^^; いいからちゃんとご飯食べて、今後もしっかり体にお肉つけてくださいね、あっくんよ。


あっくん、またまた手術が増えそうです

あっくん、先日シャント形成術を終えました。

www.akkun-ikiru.com

色々経緯がありましたが、なんとかかんとかここまで来られました。

www.akkun-ikiru.com

www.akkun-ikiru.com

手術で1kg近く体重が落ちてしまっていました。

近頃ようやく手術のダメージから回復し、ご飯も食べるようになり、また歩く練習までできるようになったと思っていた…。

そのとき!?

シャント閉塞発見までの経緯

サチュレーションの減少

サチュレーションモニターの値が、70台~80台前半をうろつくようになりました。

サチュレーションは血中酸素飽和度を表し、健常者は100%であるのが通常です。

あっくんのようなグレン循環児だと、80台後半くらいあればいい感じのようです。 術後一般病棟に上がってしばらくは、その80台をキープしていました。

しかし、昨日あたりからこの値がガクッと下がり、70台まで落ち込みました。

まずは病棟の看護師さんに相談したのですが、本人はいたって元気だし、しばらく様子を見ようということに。

一晩経ってもやっぱり低いので、病棟の主治医に相談したところ、これはやはり低いぞということに。

緊急エコー

そんなこんなで心配なので、夜にもかかわらず緊急でエコーをしてもらいました。

すると、先日までよく見えていたシャントが見えにくくなっているとのこと。これで主治医のスイッチが入りました。

緊急CT

さすがにエコーでシャントがここまで見えないのはやっぱり怪しいとのこと。

続いて緊急CTです。翌日の午後に予定していたのですが、エコーでシャントが確認できないことに危機感を覚えた主治医が、急遽CT検査をしてくれました。

もう夜の9時です。

シャント閉塞

このCTが決定打となりました。

なんと、大動脈から左肺動脈に形成したシャントがほぼ完全に閉塞していました。

これが原因で、サチュレーションが減少したと考えられます。

シャント閉塞の原因は?

左肺動脈が細すぎる

やはり、左肺動脈が細すぎて、シャントからの血流が滞ってしまったようです。

シャントは4mmなのですが

とは言え、大動脈という太くて強い血管から、しかも 4mm という、あっくんの月齢にしては極太のシャントです。そんなに簡単に閉塞するものではなく、通常では考えられないレベルの現象とのことです。

側副血行路に邪魔されたかも?

推定原因としては、側副血行路からの血流に邪魔されてしまった可能性があるということ。

うーん、大動脈からの高い圧の血液が遮られる程に異常血管の流れが強いということが本当にありえるのかというのが疑問なのですが、そんなことは主治医も承知で、だから困っているのですが。

医療ってマジ大変。本当、こればっかりは一筋縄では行かないということを、まじまじと痛感しています。

今後の方針

外科医のカンファレンスがまだなのでなんとも言えませんが、現状で考えられる方針をヒアリングしました。変更もありえると思います。

血栓の溶解

まずは内科的処置として、閉塞部の血栓の溶解を試みます。ウロキナーゼというお薬を一晩点滴します。

側副血行路のコイル詰め

もし血栓が取り除ければ、カテーテルによる側副血行路のコイル詰めを行い、シャントのフローの円滑化を試みます。

超緊急シャント再形成術

もし血栓が除去できなければ、めちゃんこ緊急でシャント再形成術が必要です。外科スタッフの空きを調整して、何とか滑り込ませようとか、そういうレベルのお話です。

結構順調という流れで、そろそろ退院できるんじゃね?的な感じだったのでそれは避けたいなーと勝手に個人的に思っているのですが。

主治医と話しているときの雰囲気からは、シャントが思いっきり詰まりまくっているみたいなので、再手術の流れがプンプンします…。

でも、まだいつ手術になるか分かりません。

今日か、明日か、とにかく、必要と判断されれば、そういうスパンで緊急手術が必要です。

また衰弱するのかー

やっとPICU出てきて、最近キャッキャ遊べるようになったのに、また手術ですって。

すでに1kg落ちた体重、また更に落ちちゃうの?またお座りの練習からやり直すの?また食事も練習からじゃーん!

とか、そんな思いもよぎったりよぎらなかったりしますが、この状況ですから、致し方ありません。

もうこうなったら、まだまだやってやるぞー!!!

私達の身の振り

ドナルド・マクドナルド・ハウス終了→ホテル予約

ハウスは今日チェックアウトです。こんなタイミングで!!!

急遽ホテルを予約して、手術に備えます。手術の際は、両親が付き添う必要がありますから。

また会社休むよ

てなわけで、私はまた会社を休みます。

分かっているんです。家族のためです。

とは言えですね、会社にも社会にも貢献できない、この無力感!!!もうね、吹っ切れますね笑。

社会貢献に繋げたい

働く時間を削り、様々な社会福祉士制度、医療技術や制度を多分に活用させていただいており、そのおかけであっくんが生きてくれていること、本当に実感しています。

こうしてまで私達があっくんを守れていることは、決して当たり前のことではないと思っています。

だからこそ、あっくんを守るこの行動を、少しでもこの社会への貢献に繋げたい。

せめて、どこかで同じような悩みを抱えて、辛い思いをしているご家族に対して僅かながらの助けに繋がって欲しい。

そんな願いがあってブログを始めたことを今一度思い出しました。そんなわけなので、今後とも情報発信をしていこうと、今一度思った次第です。

おわりに

病児家族の皆さんは傍から見るととても笑顔で前向きな方が多いのですが、本当のところ、相当、めっちゃ苦しいっていうのは、痛いほど分かりますので。

苦労自慢みたいなことしたくないし、どこか肩身が狭い思いもあり、中々弱音が吐けなかったりするのは、苦しいんですよね。

病児の手当てもらって得をしてズルいと思う人もいるのですが、こういう宿泊施設の利用や、度重なる病院への交通費であっという間に使い切ってしまいますし、そもそもこんなに精神的・肉体的にガリガリ磨り減らされる苦痛は、お金でどうこう解決するのは難しいところもあります。やっぱり、健康が一番です。

そういう、一見病気そのものとは一歩離れたところの辛さって、絶対あると思います。

それでも、なんやかんや言っても、前に進むしかありませんからね。無理しないようにしたいし、休みたいのは山々なんですが、そう言うわけにはいかない状態がずーっと続いているので、そりゃーガタも来ますよね。

まぁ、例に漏れず、我々も前に進むとしましょう。共に生きるぞ!あっくん!

f:id:MoriKen254:20180529011936j:plain

あっくん:なんすか?やっと一般病棟に戻ったのに、またオペするんすか?早くあの小さいアパートに帰りたいんすけどー!じー(遠い目)。

おとーちゃん:小さいは余計ですが、早く帰りたい気持ちは同じっす。オペかもしれないのは否定できないね。苦労ばっかかけてすまないけど、もうひと踏ん張りしておくれよ。一緒に乗り越えようね、あっくん。