あっくんと生きる

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「左心低形成症候群」と診断された息子の闘病記+親の感情

あっくん,肺動脈バンディング手術を受ける

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はじめに

あっくんが肺動脈バンディング手術を受けました.その辺りの話を振り返ります.

肺動脈バンディング手術とは?

正確には,「肺動脈絞扼術(あるいは肺動脈バンディング)」という手術です.

以前,左心低形成症候群の手術についてというエントリで記述したものです.今回外科医から受けた説明を受けて,当該エントリの加筆・修正を行いましたので,ご興味があればご参考下さい.

www.akkun-ikiru.com

この手術,超ざっくり言ってしまえば,本丸の手術である「ノーウッド手術」に向けた準備という位置づけのようです.

2016/08/某日 (生後5日): あっくん,バンディング手術を受ける!

生後2日目で日取りが決まりました.生後5日目で行うとのことです.産まれる前から本手術は生後7日程度で行うだろうと示唆されておりました.これも覚悟していたことなので,そうか思ったより早かったな,という感じで受け入れられました^^

事前説明

丁寧な説明

手術の3日前に外科医の先生から説明を受けました. 担当の先生は大変優しい方で,専門用語も分かりやすく丁寧に解説してくれる方でした.こちらの質問に対しても誠意を持って回答して下さいます.こども病院の先生は,どなたも優しいなあと感心します.先生には心から信頼をしているし,本当に感謝をしています^^

ここで受けた具体的な説明のうち,重要そうなものは左心低形成症候群の手術について「肺動脈絞扼術」の節に追記しました.

ここでの同意書署名の私の判断基準については,以前ポストした「同意書への署名」に従うことにしています.特に問題はありませんでしたが^^

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手術前

前日

もちろん,前日のうちにあっくんの綺麗なお胸をこの手で触って確認しました.もう今後一生涯二度とこの綺麗なお胸は戻ってこないのです.すべすべなうちに,噛みしめておきました^^

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当日

さぁ,手術当日です.手術自体はお昼頃開始とのこと.

取り敢えず朝一でNICUにお顔を見に行きます.朝は8時までミルクがあったようで,お腹がいっぱいなのか,眠そうです.

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この時運良く笑顔を取れました^^

新生児は意図的に笑っているのではなく,反射によって表情筋が緊張状態になり,笑顔さながらの表情を浮かべてくれるようですね.周囲から愛されるための本能的行動との説もあるようです.新生児のこのような行動を「新生児微笑(生理的微笑)」と呼ぶのだとか.

手術の直前にもう一度NICUに行きます.8時のミルク以降は絶食で,空腹のためか少しご機嫌斜めのようでした^^;

さて,いよいよオペ室に運ばれるというとき,準備のために顔についたチューブを外す際にギャン泣きします.そらぁ,痛いよね^^; 俺でも痛いわ笑.

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その後はあっという間にバイバイで,オペ室に消えていきました.オペ室だなんて,私も入ったことが無いのに,お主中々やるではないか,あっくんよ!

家族や友人から頂いたお守りもあります.手術の間,きっとあっくんを守ってくれることでしょう.

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頑張れー,あっくん!

手術中

家族は待合室で待機です.手術中病院側から伝えたい事がある場合に対応できるよう,家族の誰かが必ずそこにいなければならないとのことです.

妻は産後間もなくまだ体力も十分に回復していないため,あまり無理もさせられません.主として妻の母にも協力してもらいながらの待機でした.途中トイレくらい行きたいですしね笑^^

待合室には,こんな感じのモニターが付いていて,手術の状況をざっと確認できます.

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緑がオレンジになれば,手術終了です.緑のバーは手術前,あるいは手術中を表すのですが,このバーの長さが途中で長くなったりするわけです.そんなのを見ながら,大丈夫かな―なんて感じでひたすら待機するわけです.

バンディングは準備段階の手術と聞いていたし,手術事態は3~4時間と聞いていましたが,結果としては5時間程度待合室にいることになりました.手術自体の時間以外にも,諸々の処置があるのでしょう.それくらいのマージンはあるということは今後も認識しておいたほうが良さそうですね.

手術後

あっくんは手術後にPICU(Pediatric Intensive Care Unit,小児集中治療室)に運ばれます.術後管理を厳重に行うための設備が整った治療室で,NICU(Neonatal Intensive Care Unit,新生児集中治療室)よりもごつい装置で囲まれているようです.

モニター面会

家族は,まずモニター面会室に呼ばれます.PICUの赤ちゃんにはそうそう会えるものではなく,基本はモニター越しの面会になるとのことです.

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※手術を乗り越えたからか,若干ムクミが取れて顔立ちがシュッとように見える.気のせいか笑.

あっくんの胸が上下しているのが見えたので,呼吸してくれているなー!と確認できてとても安心しました^^

しばらくすると外科の先生もモニター室にいらして,手術は無事に成功したことを告げてくださいました.本当,ありがとうございます.

PICU 面会

手術直後のPICUでの面会は,両親だけかつ5分ほど許されているようです.手術直後は様態が安定しているわけではないので,このような対応になるのですね.

ごつい

さぁ,面会です.PICUではどんなんがやってくるのかと思ったら,やっぱりゴッツい感じになっていました.

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※ベッドの大きさに対するあっくんのサイズ感がちょっとツボ笑.

近くに行ってお顔を確認します.モニタ越しではシュッとしたように見えましたが,やっぱりまだぷっくりでしたね^^  角度の問題だったのでしょう.

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初めての手術.よく頑張ったね,あっくん^^

装置

麻酔が効いているため自力での呼吸は難しく,「人工呼吸器」が装着されています.胸部からは胸に蓄積された余剰な体液を排出する「胸腔ドレーン」という装置が備えられています.こういう如何にもっ!て感じの装置を見ると,やっぱり手術したんだなー,と実感します.

それから,カテーテルの数は半端ないです.見えている分でざっと数えただけで,NICUにいた時の倍くらいはあります.すげー.

元々付いていた胃管や,強心剤など心臓向け投薬用のカテーテル,血圧測定のラインに加え,利尿剤や鎮静剤等を投与するラインや輸血用のラインが付いている,という趣旨の説明図を事前に見せてもらっていました.多分そんな感じ,多分.こりゃー管理が大変なわけだ.

ドレーンやラインなどといったカタカナ言葉が出てきますが,要はチューブのようです.太さとか用途によって言葉が変わるのだとか.

経過

ここでも先生から説明を頂きましたが,経過は良好とのことでした.先生,流石です.ありがとうございます.

ただ,やはりここは手術直後.綱渡り状態であることにに代わりはなく,ここからNICUに戻れるようになるまでも引き続きしっかり管理が必要とのことです.もちろん,あくまで姑息手術である以上,NICUに戻ってからも油断は禁物という状況だそうです.

えぇ,覚悟はしていたので,OKっす!よろしくお願いします,病院の皆さん!

おわりに

いやはや,生後5日で大仕事でしたなー,あっくんよ.本当お疲れ様!よく頑張った!

早く状態が安定する日が来るのを楽しみにしているよー!