あっくんと生きる

あっくんと生きる

「左心低形成症候群」と診断された息子の闘病記+親の感情

あっくん、食事トレーニングをする!

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おとーちゃんが休職中であることを良いこと(?)に、あっくんの食事トレーニングを実施しました!入院したら色々なものを食べる必要がありますからなぁ。

各所と共有する上で、この場所が効率が良いと判断し、記事に起こすことにしました ^^

トレーニング期間は2週間です。ややショック療法的な側面は否めませんが、今回はおとーちゃんがガッツリテコ入れします。

類似の悩みをお持ちのご家族にご参考になれば、望外の幸福です。

なぜ食事トレーニング?

あっくんは少々神経質なところがあり、2歳5ヶ月になっても、離乳食が中々抜けないことが常態化していました。

口や舌の筋力が未熟で、咀嚼や嚥下の能力がまだまだといったところです。

平均的なお子様であれば、2歳くらいで大人の食事も食べられることを考えると、そろそろ一歩進んだトレーニングが必要な段階に来たかな、という判断です。

柔らかいもの、とろみの有るものから、少しでも大人の食べ物を一緒に食べられるように、おとーちゃんが一緒に練習しました♪

楽しくやろーぜ、あっくん!

モットー

変革を起こすときのモットーは有名なコレです ^^

神よ、

変えることのできるものについて、
それを変えるだけの勇気をわれらに与えたまえ。
変えることのできないものについては、
それを受けいれるだけの冷静さを与えたまえ。
そして、
変えることのできるものと、変えることのできないものとを、
識別する知恵を与えたまえ。
・ラインホールド・ニーバー(大木英夫 訳)「ニーバーの祈り」

(THE SERENITY PRAYER
O God, give us
serenity to accept what cannot be changed,
courage to change what should be changed,
and wisdom to distinguish the one from the other.)


アドラー氏やコービー博士等の著名なベストセラー書籍でも頻繁に引用されます。

もちろん、ここの相手が神である必要はありません。ニーバーは神学者なので、たまたま神なだけです。

ご先祖様でも、仏様でも、尊敬する先生でも、家族でも、誰でも良い。とにかく、何を変えることができて、何を変えることができないのか?そこをきちんと判別するところから話はスタートです。

あっくんのこだわりは変えられない

あっくんはまだ無垢な2歳児です。何かを厳しく言ったりして理解できるものではありません。彼の一挙手一投足に一喜一憂せず、そういうものなのだと捉えてこちらが柔軟に対処していくしかありません。

バイオハザードというゲームをプレイするときに「なんでゾンビなんて出てくるんだ?」とか、ドラクエをプレイするときに「なんで魔王が出てくるんだ?」と、怒る人はいないと思います笑。そういう仕様のゲームであり、その要素を変えることはできないからであり、むしろそれを楽しんでいます。

無垢で2歳児のあっくんの場合も「なんでこだわりが強いんだ?」と嘆いてもどうしようもありません。変わるなら、こちら、大人であり保護者の方しかありません。

食べさせ方、親の捉え方は変えられる

繰り返しになりますが、変えられるのは自分、そして未来です。その覚悟と解釈を変えられるのも、親の自分たちだけです。これは、何事についても普遍的な原則です。

この点をしっかり抑えて、子育てにも応用しようというお話です笑。

成果は?

体重の増加

細かい上下はありますが、しっかり体重が増えました ^^

下図に、トレーニング期間で計測した体重のグラフを示します。

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※注:本来、自宅で体重を毎日計測することは避けたいところです。毎日の変動に気が囚われ、僅かな上限で一喜一憂する要因になってしまうリスクが生じるためです。
 今回のトレーニングで毎日計測したのは、あくまで(後述のように)、毎日の増減があったとしても、平均的には体重のベースがほぼ純増していることをデータとして示したいという意図があります。


おしっこやうんちを出すタイミングにはある程度ばらつきがあるので、毎日の体重の上下は激しいです。

一方、(ここが一番大切ですが)4日移動平均を取ると、体重がほぼ純増となっていることが分かります。

初めて食べるものに驚いて機嫌を悪くしてしまったり、食べる総量が減ってしまうこともありましたが、後述のリスクヘッジをかけながら、どう転んでも摂取カロリーを担保できるようにしました。

これにより、色々なものを食べる経験を積ませながら、仮に失敗しても発育上必要十分な栄養素もしっかり摂取させるような、適切な食事トレーニングを施すことができました。

レパートリーの増加

色々な大人の食べ物を食べられるようになりました ^^

手づかみ+食器を利用

大人が食べさせるだけでなく、手づかみ・スプーン・フォークを使って自分で口に運ぶ習慣が付きました ^^

食への意欲の向上

自分から食べたいという意志を示すようになりました ^^

おとーちゃんが食べるところを見て、自分も同じものを食べたがるようになりました。

また、食事の時間になると「まんま!」と叫んで、自分で椅子に這い上がろうとする仕草が見られるように ^^

以下に、実際に食べられるようになったものを記します。

食レポ!(家食編)

あっくんに、色々なものを食べさせてみました ^^

カレー

お父ちゃんが作ったカレーを、パクパク食べてくれました♪

大人用を食べさせたよ!

1年ほど前にアンパンマンカレーが食べられなかったことがネックでカレーを食べさせることが憚れていた側面がありましたが、思い切って大人の甘口カレーを食べせてみました。

すると、食べる食べる!笑 よこせよこせと言わんばかりに手を伸ばして、パクパク食べてくれました♪

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あっくん:カレーって美味いんですな!あなたが作ったというのがしゃくですが!

おとーちゃん:相変わらず辛口ですな ^^; カレーは甘口にしたのですが。。。


ブロック冷凍したよ!

これに味をしめ、カレーをブロック型に冷凍して、あっくんのご飯の食べが悪いときに秘密兵器としてカレーを投入することにしました。

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毎回出すのではなくて、たまに出すのがいいみたいです。カレーが好きなことに変わりはないのですが、毎日出すと流石に飽きてしまいようで ^^; 大人でも同じですね。

一度出したらしばらくおいてから出すようにするのが良いみたいです。

幕の内弁当

スーパーで売っている、普通の幕の内弁当を食べさせてみました ^^

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手づかみ食べをしたよ!

おかずやご飯をあっくんの一口大にして、手づかみ食べをさせてみたら、こちらもパクパク食べてくれました ^^

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あっくん:これも中々ですな!

おとーちゃん:お主も中々ですな!


食べられた食材
  • かぼちゃ
  • がんも
  • にんじん
  • ひじき
  • 肉団子
食べられなかった食材
  • れんこん
  • しいたけ
  • さば

16穀ご飯豆腐バーグ弁当+じゃがバターパン

いかにもハードルの高そうなご飯も、食べてくれました笑。

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少し硬めでそのまま食べられない野菜は、もう少しレンジで温めて柔らかくしてからカレーに混ぜてしまって、どさくさに紛れて食べさせてしまう笑。あっくんも、頑張って食べてくれました。

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あっくん:手づかみ、こんな感じで良かですか?

おとーちゃん:良かです ^^


食べられた食材
  • 雑穀米
  • たまご
  • にんじん
  • ひじき
  • ブロッコリー
  • 豆腐バーグ
食べられなかった食材
  • れんこん
  • なす

コロッケ+チーズin肉団子

コロッケや肉団子も頑張って食べてくれました。最初は肉団子が少し大変そうでしたが、繰り返し与えることで慣れてくれました ^^

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あっくん:チーズinってのが良かですな!

おとーちゃん:それは何より ^^


デミオムライス

味付きのご飯は少し苦手のようですが、こいつは行けました ^^

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あっくん:デミデミ!

おとーちゃん:デミデミ! ^^


赤魚の煮付け

おとーちゃん方のばぁばが送ってくれた赤魚の煮付けをバクバク食べました ^^

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あっくん:この魚なら食べられますな!

おとーちゃん:プリプリで柔らかいからね ^^


醤油ラーメン+ファミチキ

ラーメンは、おとーちゃんの分を取り分けて、麺カッターで食べやすい大きさにカットします。

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おとーちゃんがラーメンを食べる様子を見て、叫んで要求してきました。めっちゃ気に入ったみたいで、ずっと要求してきます笑。

ファミチキは間違いなく柔らかいので、肉団子よりすんなり食べてくれました。

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あっくん:アーメン!アーメン!

おとーちゃん:ラーメンです ^^;


ちなみに、福岡名物(?)うまかっちゃん、まんぺいさんのチキンラーメンも大好きのようです。

牛カルビマヨネーズ+ハッシュポテト

冷凍食品は小さくて小分けにしやすい上、お試しもしやすいので練習に良いと思いました ^^

あっくんはフライドポテトが大好きなので、ハッシュポテトも行けました。 牛カルビマヨネーズは、他の肉団子やハンバーグに比べて柔らかくパサパサしていないので、かなりスムーズに食べてくれました ^^

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フレンチトースト

朝は色々なパンを食べさせることにしました ^^

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あっくん:これ、フランス由来なのですか?

おとーちゃん:実は、名前の割に、フランス由来ではないらしいですよ笑。


パンケーキ

朝ごはんシリーズです。

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あっくん:パンケーキとホットケーキの違いはなんですか?

おとーちゃん:薄いのがパンケーキで、厚いのがホットケーキらしいですよ笑。


サンドイッチ

引き続き、朝ごはんシリーズです。

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あっくん:ラン○パーック!

おとーちゃん:あーいや、メーカ違います ^^;


お茶をコップ飲み

ストロー飲みが基本だったあっくん、大好きなトーマスのコップでお茶を飲みました ^^

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あっくん:こんな感じですかな?

おとーちゃん:そうそう ^^ まだ全部一人でやると危なっかしいけど、少しずつ慣れていこうね。


食レポ!(外食編)

ハンバーグ定食(その1)

ファミレスのハンバーグ定食、行けました!

ハンバーグとフライドポテトがお気に入り♪

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あっくん:このデミグラスソース、たまらんですな!誰かさんの作ったカレーよりずっと美味いですな!

おとーちゃん:そらそうでしょうな。。。 ^^;


ハンバーグ定食(その2)

また別のファミレスでハンバーグ行きました笑。

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キャパ度外視でポテトとハンバーグを口に運ぶ勢いがすごい笑。

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あっくん:このデミグラスソース、たまらんですな!誰かさんの作ったカレーよりずっと美味いですな!

おとーちゃん:そらそうでしょうな。。。 ^^;


てりやきマックバーガー+マックポテト

ハンバーガーも行けました。もちろん、ハウスの募金もしました ^^

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あっくん:何すかこれ!大人ってのはこんなに美味いものを食べていたんですか!?

おとーちゃん:今後は一緒に食べましょうな ^^


他に試したけど食べられなかったもの

  • クリームシチュー
  • やきそば
  • ナポリタン
  • チャーハン

工夫点

合宿(?)トレーニング期間は約2週間。手術入院前のショック療法的な側面もあるので、それなりにリスクがあることは承知の上で、改革をしました。

したがって、想定される懸念事項に対して、様々なリスクヘッジをかけながら色々試していくことにしました。

新しいものを食べようが食べまいが、カロリーと栄養素を担保したまま、咀嚼や嚥下の能力を向上させつつ、体重を増加させることができました。

各対応自体は、栄養士さんのアドバイスを参考にしている部分もあります。

初めて食べるものを拒否してしまうのでは?

拒否したときは、過去に食べたことがあるものもさっと出して食べさせられるようにしておきました。

例えば、食べが悪くなってしまったとき、ブロックカレーをレンジでチンしてちらつかせると笑、また食べるようになりました。

噛んでも飲めなかったら出してしまうのでは?

出してしまったら、一旦脇に退けておきます。後ほどどさくさに紛れて食べさせます笑。

これで、少し間はあったとしても、咀嚼と嚥下を両方自力でできたと解釈します。

食べ物を何度も口から出してしまったら?

それでも、慣れないうちは何度も口から出してしまうことがあります。

その時は、食べさせるものの順番を変えたり、他のよく食べられるもの(カレー等)を組み合わせたり、色々工夫をしているうちに食べるようになります笑。

例えば、「パン→チーズ→ヨーグルト」の順で食べていた途中で機嫌が悪くなったら、「チーズ→ヨーグルト→パン」や「ヨーグルト→チーズ→パン」といった順番に変えたりします。

とにかく、本人がその気になってくれたらスイッチが入ったかのように食べ始めるので、そのツボを笑顔で探してあげます。

これを、何度も繰り返します。

一度に口に含める量が減ってしまうのでは?

離乳食・ベビーフードのときは口いっぱいに含んで食べさせていましたが、咀嚼が必要な食べ物を口に含む場合には、やはり一度に口に含ませる食事の量は減らさないと食べてくれません。

だいたい、ベビフの時から半分から2/3くらいまで減らすとよく食べます。1/3程度、半分程度、2/3程度、これまでと同等、と量を色々変化させながら、スムーズに、かつ量も担保できるのがこの辺りでした。

先述の口から出すときの仕草の観察や、そのときに食べさせた食事の量を調整を繰り返すうちに、だんだん適量が見えてきます。

口に含む量が減ると時間がかかってしまうのでは?

一度の量は減りますが、食べやすくなるからか、嚥下までの時間がかなり短縮され、かつ放っておいても自分で食べてくれることが多くなります。結果として、そんなに遅延が増大するような感じはありません。

というかむしろ、食の進みが加速しました。

仮に時間がかかってしまったとしても、1時間経過したり、あっくんが明らかに機嫌が悪く収拾がつかなくなったりしたら、スパッと中断します。

その代わり、先述のフォローアップミルクやエネーボを多めに与えて、カロリー・栄養面でのバックアップします。

この方法で、先述のように体重がしっかり増えていたので、カロリー面でのフォローはできていると考えるのが妥当と言えます。

もし残してしまったら勿体無いのでは?

基本は大人の食事の一部を取り分けるようにするので、残ったら大人が食べれば、勿体無いということは起きません。

もちろん、あっくんがたくさん食べてくれれば、それはそれで良しです。

食べたとしても、食事の総量が減ってしまったら摂取カロリーが減ってしまうのでは?

量が減ってしまったときは、食後にハイカロリーゼリーやフォローアップミルクを飲ませてカロリーの調整をします。

あるいは、よく食べる食材にドレッシングをかけてカロリーを調整します。

栄養が偏ってしまうのでは?

バランスを確保するため、栄養補助食品を摂取させます。カロリー、タンパク質、各種ビタミンが抱負な「エネーボ」という栄養剤を、フォローアップミルクに混ぜます。

www.peg.or.jp

これは、薬局で処方されるものですので、医師からの処方箋が必要です。体重の伸び悩みがある場合は、主治医に相談してみると良いと思います。

イライラしないの?

基本的には、あっくんが多少暴れたり、食べなかったとしても、特に何とも思いません笑。私の性格がそうなだけなのかもしれません。

まぁ、あんまり酷いときは辛いですが、そんなときは深呼吸をして6秒待ちます。山が去るまで少し待機です。

あと、前述のような鉄壁のリスクヘッジをかけているのだから、どう転んでも絶対のカロリーは取れるので、カロリー不足の心配は全くありません。

また、出しちゃった場合でも、咀嚼のトレーニングにはある程度寄与できたことは間違いないので、それで万々歳、合格と考えています。

あと、意識を食事から少しそらすようにします。なんでもそうですが、蛸壺のようにハマると、カッカしてしまって冷静な判断ができなくなることが多くなります。

時間が勿体無いんじゃない?

少しでも自分にとっても有益なことができるような工夫をします。

例えば、あっくんが口に食べ物を含んで咀嚼している間に、洗濯物を1枚干したり、洗い物を2個ほど済ませたりなど、咀嚼のたびにちまちま家事を並行して行います。たまに早く嚥下できてしまうと、逆に慌てて戻っていったりとかもあるくらい笑。

あるいは、私は完全ワイヤレスイヤホンをあっくんから見えない方の耳につけて、自分の好きな音楽やオーディオブックを聴きながらあっくんに食事を与えています。これなら、あっくんの食事の時間が、リラックスしたり、テンション上げたり、はたまた知見を広げたりする貴重な時間に早変わり!

時間を無駄に過ごしているとか、時間が勿体無いという感覚が少しでも軽減できるのではないかと思います。

おわりに

今回は、あっくんの食事トレーニングについてざっとご紹介致しました。 コレはいけるかなと思っていてもダメだったり、逆にダメかな?と思っても意外と食べられたりするものでした。

いずれにしても、やってみないと分かりません。食べたらよし、食べなかったらまた今度、という感じで色々試してみるしかないかな、と思いました ^^

あっくんはこだわりが強いので、食べさせる大人も楽ではないので、うまくリフレッシュしながら付き合う方法も少し工夫してみました。まだまだ色々やり方は有ると思いますので、継続して改善していこうと思います ^^

そんなこんなで、まだまだこれからも一緒に色々食べられるようになろうね、あっくん!

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あっくん:食事とは奥が深いものですなぁ。

おとーちゃん:そうですなぁ。それよりこの写真、なんだか妙にブクブクしているように見えますが… ^^;