あっくんと生きる

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「左心低形成症候群」と診断された息子の闘病記+親の感情

ノーウッド+グレン手術後の経過:その5 HCUへ

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はじめに

いよいよICUを抜け出し,元気を取り戻すあっくん.その様子を綴っていきます.

2017/1/某日 (生後21週2日) :ノーウッド+グレン手術 10日後 (HCU 1日目)

転棟

この日からPICU(小児集中治療室)からHCU(重症治療室)に転棟しました ^^

もうICUで管理しなければならない状態は抜け出したけど,一番重い手術をした子なのでまだ一般病棟にあげるのも早い,ということでHCUに移りました.

HCUの場合は,PICUのときよりも鎮静の時間が短くなるので,起きて色々お相手する時間が長くなります.ようやくあっくんと少しお遊びができるようになるわけです.

面会

というわけで,この日はおかーちゃんに勧められ,おとーちゃんが寝かしつけをすることに.前日抱いた時はメッチャ泣かれたけど,この日は如何に.      

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!!!

この後あやし続けたら,あっくんが眠ってくれました!ミルク注入で眠くなっていてくれたことが助けとなりました ^^; いや良かった.

投薬等

栄養剤が離脱!

あとはプレセデックス(鎮静剤)とコアテック(強心剤)です.

経過
  • MCTミルクの量を45 mlに増量.どんどん増え~る!
  • 安静状態なら,心拍120台,SpO2は80後半.
  • 泣くとSpO2が70台前半まで下がる.もう少し時間がかかるのだろう.

2017/1/某日 (生後21週3日) :ノーウッド+グレン手術 11日後 (HCU 2日目)

面会

なんとこの日はアンパンマンが吊るされていました.

正に宙吊りです.若干残酷に見えます.

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あっくん目線だとこんな感じです.ヌーッ….怖い…?

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それはさておき,この日からあっくんは大復活を遂げます.

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あっくん,手術前のような笑顔を取り戻してくれました ^^

起きてもきつそうにしているか,不機嫌そうにしていることが多かったあっくんが,ご機嫌に笑ってくれるようになりました.大分身体も慣れてきてくれたんだと思います.こうなると,面会も一層有意義なものになります ^^

ペンギンさんの酸素マスクとか,酸素用の鼻カニューレがいずい(←「不快」とかそんな感じの意味だけど,もう少し広く「しっくり来ない」ようなニュアンスまで含む北の地の方言.「マスクが嫌な感じ」ってのは,どうしてもこれがしっくりくるので敢えて使ってみる笑.)らしく,シーネを駆使して外してしまうあっくん.

カニューレは,退院後,幼児期までお付き合いすることになるから,慣れてくれると良いな ^^;

投薬等

プレセデックス(鎮静剤)も離脱!

残りはコアテック(強心剤)のみとなりました.コアテックの投与量も更に減りました ^^

トリクロだけで睡眠できるようになったきた(鎮静剤を打たなくても良くなってきた).

経過
  • MCTミルクの量が50 mlに増量.
  • バイタルは定常的に安定してきたので,以降省略します.

2017/1/某日 (生後21週4日) :ノーウッド+グレン手術 12日後 (HCU 3日目)

面会

その1

ついにペンギンマスク卒業!マスク側はヒューミディファイアーを介して酸素を供給していたので,加湿の目的があったようなのですが,そろそろ大丈夫だろうとのことでした.なぜ加湿していたのかはよく分かっていません笑.

それから,手をよく舐めるので,左手の末梢を左足に移行したことくらいです.タオルでぐるぐる巻き… ^^;

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この日も家族で順番にあっくんを抱っこして,遊んで,ねんねさせて,バイバイしました.

その2

実は,HCUの場合はPICUのときと異なり,19:00-21:00の間,両親のみ15分間面会ができるのです.という訳で,妻と共に本日二回目の面会に参ります.これも,ハウスにいるからこそできることです ^^

ところがあっくん,DVDに夢中!(◎o◎) おかーちゃんとおとーちゃんそっちのけで画面に釘付け.一緒に動画を見て15分面会を終えました ^^;

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投薬等

コアテック(強心剤)のみ継続.

経過
  • MCTミルクの量が50 mlのまま.

2017/1/某日 (生後21週5日) :ノーウッド+グレン手術 13日後 (HCU 4日目)

外科→内科 バトンタッチ

手術後の様態は良好ということで,外科医の管理は終了!長期的な経過を見越して内科医の管理に移行しました!

生後間もなくからお世話になっている先生に二週間振りに会って,家族で妙な安心感を覚えました笑.

よろしく頼みますー!!!

面会

肝心のあっくんは,随分とごきげんさんの様子でした ^^

左手のぐるぐる巻きタオルが離脱しました.あれは何だったのだろう笑.

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おとーちゃんにも抱っこさせてくれたし,ばぁばともアンパンマンでいっぱい遊んだね♪

投薬等

コアテック(強心剤)のみ継続する一方,内服薬のカルベジロール(心臓を休める薬)が復活.

トリクロ無しの睡眠も定着.

相反する効能をもつ薬を何故同時に投与するのか?

コアテックとカルベジロールを同時に投与するのはなぜ?相反する効果を持つ薬を投与する意味なんてあるの?ということが気になります.

まず各薬を投与する理由は,

  1. コアテックは手術後に弱った心臓の動きを助けるために投与しており,
  2. 術後安定してくると心不全になりやすくなるから,心臓を休ませるためにカルベジロールを投与している,

ということらしい.

心不全って心臓が弱っているというイメージがあったけど,赤ちゃんの場合は逆らしい.血が足りないから心臓が頑張ろうとしすぎて負担が大きくなる.そうすると長期的な予後にも影響する.だから休ませた方がよいのだとこと.拡張型心筋症に対してもカルベジロールが有効であると言われているとのこと.

次に,両薬を同時に投与する理由としては,いきなりコアテックを停止して,カルベジロールの投与を増やすことは,色々な理由があって心臓にとって良くないらしい.少しずつ,心臓に気づかれないように,段階的に薬の配分を変えていき,最終的にカルベジロールだけになるようにする.すると,心臓への負担をできるだけ少なくすることができ,心臓もうまいこと動いてくれるようになることが分かっているらしい.

しゅげー.

経過
  • MCTミルクの量が50 mlのまま.

一般病棟への転棟は?

ここまで元気になればもう一般病棟に移ってもいいと,主治医も言っています.

しかし,一般病棟が満室で移動できないという,GCU時代と同じ状況になっています ^^;

この日をもってハウスを出なければなりません.ばぁばがいるウィークリーを取っているのもあと一週間.願わくば,この週のうちに一般病棟に移れることを願うばかりです….

おわりに

あっくんが大分復活してきました ^^

ここまで回復すれば,術後の経過としては殆ど定常状態に達しています.

ということで,そろそろ毎日の経過を綴るのはこの辺にしようと思います.

早く一般病棟に戻って,いっぱい遊べると良いね ^^

「グレン循環で蘇ったぜ-!」

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