あっくんと生きる

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あっくんと生きる

「左心低形成症候群」と診断された息子の闘病記+親の感情

ノーウッド+グレン手術直前の検査結果

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はじめに

さぁ,ノーウッド+グレン手術間近です.ノーウッド手術は世界最難関の心臓血管手術の一つ.本当にいよいよです.

その12まで続くこととなった「肺動脈バンディング手術後の経過」というタイトルから,ようやっと脱却です.

ざっくり経緯を振り返り,手術説明について理解できた範囲で書いていこうと思います.

プクプクだぜー♪ f:id:MoriKen254:20170109012516j:plain

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www.akkun-ikiru.com

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経緯のおさらい

当初,生後一ヶ月でノーウッド手術を行い一旦退院の後,生後六ヶ月程でグレン手術を行う計画でした.ところが,あっくんは急いでノーウッド手術をしなくても持ちそうだという判断があり,グレン循環が成立するまで時間をかせぎ,二手術を同時に行ってあっくんの負担を減らす作戦を取ることになりました.

家族の負担

ただ,これにはデメリットがあります.手術に関するリスクと,家族の負担です.手術に関するリスクは後述します.

この選択により,あっくんの入院期間が格段に長くなります.その期間は,生後約半年間に及びます.ただし,それも順調に行けばの話です.その間は家族が24時間体制であっくんに付き添う必要があります.

実際に経験している感想として,これは並の負担ではありません. 今回ばかりは家族でパンクしていました.実際,付き添い主体の妻は当然,私についても,体力と精神をすり減らすこととなりました.

一般病棟に入ってからの最初の一ヶ月くらいは良かったのですが,二ヶ月目くらいからガタが出始め,三ヶ月目でゲッソリです ^^;

休息はない,娯楽もない,メリハリもない,いつまで続くのかわからない,息子の調子は良くない,こちらの主張は通らない,時間もない,お金もない,自由もない.リラックスできるベッドもソファーもない.ないものだらけ.

本当生活の細かいことまで挙げるとキリがないほどの制約に苛まれ,はっきり言って気が狂いそうになります.

そんな中,皆様のご支援もあり,何とかここまで来れました.ありがとうございます.

あっくんの検査結果

さて,そんな生活が報われたのかどうか.

最終術前検査として,血液検査,レントゲン,エコー,CTを実施しました.

いやー,CTってすごいですね.スキャンしたら画面上でマウスをグリグリして色んな角度から見られるんですよ.夫婦揃って感動していました.息子の心臓を立体視する機会もそうそうないだろう,なんて言ってマジマジと見せてもらいました笑.

下図とはちょっと違うのですが,右側の図が見せていただいた画像に近いです.

図4 心臓のマルチスライスCT

それはさておき,結論としては,経過はたいへん良好とのことです.

  • 大動脈,大動脈弓がある程度残っているのでノーウッド手術後も動脈血の循環が安定しやすいことが見込まれる.
  • 肺動脈,上大静脈がグレン循環成立が見込めるほど十分に育っており,肺血圧も悪くない.
  • 感染症は確認されない.

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左心低形成症候群の子にしてよくここまで育ってくれたと,先生もおっしゃっています.

難易度が高い手術であることには変わりないけど,特筆すべきリスクは低い状態とのことです.

もちろん,手術自体の成功と,術後の管理が極めて重要なのですが,経過が良いに越したことはないわけです.

もともと大動脈が少しある方だったことは産科にいる段階から伝えられてはいたので,この点は比較的恵まれています.もちろん,妻もかなり踏ん張ってくれました.

妻の献身

あっくんは病気で体力に乏しく,授乳一回で50mlとかしか飲まないこともあり(同月齢の健常児は一回でこの3倍程は普通に飲むらしい),あっくんの要求に合わせて飲ませていたらとても栄養が足りません.

そこで,1.5時間ほどの間隔で(半ば無理やりにでも)ちょこちょこ飲ませて摂取量を稼ぐ「少量頻回作戦」を律儀に行ってくれました.

ただでさえ過酷な入院生活をしながら,この頻回授乳を行うのは苦行です.これをしぶとく続くてくれた妻の精神力には本当に敬意を払います.

私も育休取得により少しでも妻のお手伝いができたのも大変助かりました….職場にも本当に感謝です.

ノーウッド+グレン手術のリスク

後述すると言っていたネタを回収します.

概要

ノーウッド+グレン手術の場合,ノーウッド手術単体の場合に必要となるシャントをスキップし,上大静脈を肺動脈に直結するグレン循環までを一発で構成することとなります.

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ただし,この循環が成立するかどうかは,術後もしばらく経過観察しないと判断がつかないようです.その期間は,術後約一週間程度.

グレン循環不成立時の対応

もし,グレン循環が成立しない場合が最悪です.再開胸して,グレン循環を解除,シャントを追加する手術を実施し,ノーウッド単体型に構成し直す必要があるのです.こんなことをすれば当然身体は弱り,回復も遅れます.将来再度グレン手術をし直すというとんでもない後戻りを強いられることになります.

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つまり,せっかく手術回数を減らすために混合手術を行うって言うのに,下手にやったところで却って開胸手術の回数を(少なくとも)二回も増やすことになるわけです.ただ一緒にやればいいという問題ではないのです.

長期入院になる理由

こんな状況はまっぴらごめんです.評価を見誤って中途半端な成熟度でギャンブル的に手術をして手戻りを被るくらいなら,初めからノーウッドとグレンを順番にやったほうが良かった,という状況もあるわけです. (実際に,その状況となってしまい,入院が長引いているお子様もいらっしゃいます….現実は甘くありません.)

このリスクを回避するためには,グレン循環成立が確実に成り立つまで成熟を待つ必要があり,かつ本当に成り立つかを検査によって間接的に見極める必要があります.

その間は動脈管を閉じるわけには行かないのです.手術をする前にあっくんが死んでしまいます.それを阻止するために,24時間ずーーっとプロスタグランジンを投与し続ける必要があるのです.あっくんが泣こうが喚こうが,血管を痛めようが,皮ふが膿もうが何しようが,これだけは絶対に死守しなければならなかったのです.

だから,長期入院が必要となったわけです.

家族の喜び

前述した「経過が良好」という検査結果は,この長期入院が功を奏し,まさにこのグレン循環成立の見込みにこぎ着けたということなのです.

ひとえにこの希望に賭けて,私達も死に物狂いで耐えてきたというものです.これがどれだけ嬉しい結果であったことか (ToT)

おわりに

あっくん,おとーちゃんとおかーちゃんは,ここまでできることはやった…と思っているぞ!

手術までもう少しだけ時間があるから,もっと一緒に遊んだ後にお医者さんにバトンタッチしようね ^^

ほっぺにターッチ!バトンターッチ♪ f:id:MoriKen254:20170109013300j:plain