あっくん、先日シャント形成術を終えました。
色々経緯がありましたが、なんとかかんとかここまで来られました。
手術で1kg近く体重が落ちてしまっていました。
近頃ようやく手術のダメージから回復し、ご飯も食べるようになり、また歩く練習までできるようになったと思っていた…。
そのとき!?
シャント閉塞発見までの経緯
サチュレーションの減少
サチュレーションモニターの値が、70台~80台前半をうろつくようになりました。
サチュレーションは血中酸素飽和度を表し、健常者は100%であるのが通常です。
あっくんのようなグレン循環児だと、80台後半くらいあればいい感じのようです。 術後一般病棟に上がってしばらくは、その80台をキープしていました。
しかし、昨日あたりからこの値がガクッと下がり、70台まで落ち込みました。
まずは病棟の看護師さんに相談したのですが、本人はいたって元気だし、しばらく様子を見ようということに。
一晩経ってもやっぱり低いので、病棟の主治医に相談したところ、これはやはり低いぞということに。
緊急エコー
そんなこんなで心配なので、夜にもかかわらず緊急でエコーをしてもらいました。
すると、先日までよく見えていたシャントが見えにくくなっているとのこと。これで主治医のスイッチが入りました。
緊急CT
さすがにエコーでシャントがここまで見えないのはやっぱり怪しいとのこと。
続いて緊急CTです。翌日の午後に予定していたのですが、エコーでシャントが確認できないことに危機感を覚えた主治医が、急遽CT検査をしてくれました。
もう夜の9時です。
シャント閉塞
このCTが決定打となりました。
なんと、大動脈から左肺動脈に形成したシャントがほぼ完全に閉塞していました。
これが原因で、サチュレーションが減少したと考えられます。
シャント閉塞の原因は?
左肺動脈が細すぎる
やはり、左肺動脈が細すぎて、シャントからの血流が滞ってしまったようです。
シャントは4mmなのですが
とは言え、大動脈という太くて強い血管から、しかも 4mm という、あっくんの月齢にしては極太のシャントです。そんなに簡単に閉塞するものではなく、通常では考えられないレベルの現象とのことです。
側副血行路に邪魔されたかも?
推定原因としては、側副血行路からの血流に邪魔されてしまった可能性があるということ。
うーん、大動脈からの高い圧の血液が遮られる程に異常血管の流れが強いということが本当にありえるのかというのが疑問なのですが、そんなことは主治医も承知で、だから困っているのですが。
医療ってマジ大変。本当、こればっかりは一筋縄では行かないということを、まじまじと痛感しています。
今後の方針
外科医のカンファレンスがまだなのでなんとも言えませんが、現状で考えられる方針をヒアリングしました。変更もありえると思います。
血栓の溶解
まずは内科的処置として、閉塞部の血栓の溶解を試みます。ウロキナーゼというお薬を一晩点滴します。
側副血行路のコイル詰め
もし血栓が取り除ければ、カテーテルによる側副血行路のコイル詰めを行い、シャントのフローの円滑化を試みます。
超緊急シャント再形成術
もし血栓が除去できなければ、めちゃんこ緊急でシャント再形成術が必要です。外科スタッフの空きを調整して、何とか滑り込ませようとか、そういうレベルのお話です。
結構順調という流れで、そろそろ退院できるんじゃね?的な感じだったのでそれは避けたいなーと勝手に個人的に思っているのですが。
主治医と話しているときの雰囲気からは、シャントが思いっきり詰まりまくっているみたいなので、再手術の流れがプンプンします…。
でも、まだいつ手術になるか分かりません。
今日か、明日か、とにかく、必要と判断されれば、そういうスパンで緊急手術が必要です。
また衰弱するのかー
やっとPICU出てきて、最近キャッキャ遊べるようになったのに、また手術ですって。
すでに1kg落ちた体重、また更に落ちちゃうの?またお座りの練習からやり直すの?また食事も練習からじゃーん!
とか、そんな思いもよぎったりよぎらなかったりしますが、この状況ですから、致し方ありません。
もうこうなったら、まだまだやってやるぞー!!!
私達の身の振り
ドナルド・マクドナルド・ハウス終了→ホテル予約
ハウスは今日チェックアウトです。こんなタイミングで!!!
急遽ホテルを予約して、手術に備えます。手術の際は、両親が付き添う必要がありますから。
また会社休むよ
てなわけで、私はまた会社を休みます。
分かっているんです。家族のためです。
とは言えですね、会社にも社会にも貢献できない、この無力感!!!もうね、吹っ切れますね笑。
社会貢献に繋げたい
働く時間を削り、様々な社会福祉士制度、医療技術や制度を多分に活用させていただいており、そのおかけであっくんが生きてくれていること、本当に実感しています。
こうしてまで私達があっくんを守れていることは、決して当たり前のことではないと思っています。
だからこそ、あっくんを守るこの行動を、少しでもこの社会への貢献に繋げたい。
せめて、どこかで同じような悩みを抱えて、辛い思いをしているご家族に対して僅かながらの助けに繋がって欲しい。
そんな願いがあってブログを始めたことを今一度思い出しました。そんなわけなので、今後とも情報発信をしていこうと、今一度思った次第です。
おわりに
病児家族の皆さんは傍から見るととても笑顔で前向きな方が多いのですが、本当のところ、相当、めっちゃ苦しいっていうのは、痛いほど分かりますので。
苦労自慢みたいなことしたくないし、どこか肩身が狭い思いもあり、中々弱音が吐けなかったりするのは、苦しいんですよね。
病児の手当てもらって得をしてズルいと思う人もいるのですが、こういう宿泊施設の利用や、度重なる病院への交通費であっという間に使い切ってしまいますし、そもそもこんなに精神的・肉体的にガリガリ磨り減らされる苦痛は、お金でどうこう解決するのは難しいところもあります。やっぱり、健康が一番です。
そういう、一見病気そのものとは一歩離れたところの辛さって、絶対あると思います。
それでも、なんやかんや言っても、前に進むしかありませんからね。無理しないようにしたいし、休みたいのは山々なんですが、そう言うわけにはいかない状態がずーっと続いているので、そりゃーガタも来ますよね。
まぁ、例に漏れず、我々も前に進むとしましょう。共に生きるぞ!あっくん!
あっくん:なんすか?やっと一般病棟に戻ったのに、またオペするんすか?早くあの小さいアパートに帰りたいんすけどー!じー(遠い目)。
おとーちゃん:小さいは余計ですが、早く帰りたい気持ちは同じっす。オペかもしれないのは否定できないね。苦労ばっかかけてすまないけど、もうひと踏ん張りしておくれよ。一緒に乗り越えようね、あっくん。